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 ◇パ・リーグ ソフトバンク5―2ロッテ(2026年4月4日 ZOZOマリン)

 ソフトバンクが今季5度目の逆転勝利で連敗を2で止めた。0―1の7回2死満塁、柳町達外野手(28)が右中間を突破する走者一掃の逆転3点適時二塁打。今季、喫した2敗も合わせ8試合中7試合がひっくり返し、返された“逆転の鷹”が本領を発揮した。先発の松本晴投手(25)は自己最長タイの7回を1失点で2勝目。チームの貯金は4となった。

 勝ちも負けも合わせて開幕から8試合7度目の逆転劇。もちろん、この日は歓喜の“逆転の鷹”だ。興奮した柳町は二塁で仮面ライダーの変身ポーズのような動きをし、曇天に腕を突き上げた。

 「(松本)晴が頑張ってくれていたので“何とか”との強い気持ちがバットに伝わった。どんな球にも食らいつく意識。何とか打てたかなと思います」

 「4番・DH」の柳田が今季初の代打待機となった試合で、不動の3番が理想的なセンター返しだった。0―1の7回1死満塁、2番・近藤が空振りの三振。「近藤さんが凡退したときに集中力が高まりました」。左腕・高野脩は3人前の9番・周東の決め球以降、17球連続のフォーク攻めだった。「直球をファウルにしながらフォークを打とうと思った。いい感じに引っかかりました」。目を見開き6球連続のフォークの落ち際を振り抜いた。

 自身初の開幕スタメンから3月31日楽天戦を除く7試合で安打を積み重ねる。5試合ぶりとなる今季6打点目は7打点の近藤に次ぐ、チーム2位と頼もしい。オフは「打率3割、10本塁打」のノルマを掲げ、筋力トレーニングで飛距離増を狙った。鍛えたのは尻だ。「臀部(でんぶ)は回旋の際のパワー、スイングスピードにつながる」。理想は近藤で「コンさん(近藤)のようなどっしりとしたのがいい」。併せて打席でのタイミングの取り方も再確認。「球の内側にバットを入れて最後まで球を見て振る。差されないタイミングで右足の爪先の始動を早める」。狙い通りに中堅、左翼方向へと快音を続けている。

 柳町のひと振りで、5度目の逆転勝利。チームの連敗は2で止まった。喫した2敗もともに逆転。すんなり終わったのは1日の楽天戦だけで、気の休まる時間のない小久保監督は「きょうはタツル(柳町)。よう打ったっすよ」と最敬礼だ。

 昨季は初タイトルとなる最高出塁率を獲得し、レギュラーに定着。開幕前には「困ったときに何とかできる存在でいられたらと思います」と“必殺仕事人”を理想としていた。予告通りに、柳町は逆転劇の主役となった。 (井上 満夫)