●『ザ・ノンフィクション』でナレーション初挑戦
ガールズグループ・ME:IのMOMONAが、フジテレビのドキュメンタリー番組『ザ・ノンフィクション』(毎週日曜14:00〜 ※関東ローカル)で、ナレーション収録に初挑戦した。担当したのは、5日・12日に放送される「上京物語2026」。美容師になることを夢みて上京した二十歳の新人たちの奮闘を追った作品だ。

同世代の若者たちが、夢と現実のはざまで揺れながら東京で生きようとする姿に、MOMONAは「普通に見ていたらちょっと泣きそう」と強く感情移入。自身の留学経験や、ME:Iメンバーとの日々にも重ねながら、作品に込めた思いを語った――。

『ザ・ノンフィクション』のナレーションを担当したME:I・MOMONA (C)LAPONE GIRLS

○練習に身が入らず実技テストも…

東京・多摩市にある美容室「ELEN」には毎年、全国から美容師を目指す若者たちが集まってくる。2025年春に入社した新人7人のうち6人が地方からの上京組だ。

その中で、ひときわ前向きなのが高知県出身のかのんさん。メインのアシスタント業務をこなしながら、自ら担当できるヘアカラーのモデルを積極的に集め、店の売り上げに貢献している。口コミに寄せられた言葉一つ一つに返信する姿勢も評価が高い。

一方、唯一の男性、富山県出身のロイさん。中学・高校時代はサッカーで活躍し、地元では友人も多い人気者。都会への憧れを抱いて就職したものの、都心の喧騒とは無縁の暮らしと仕事ばかりの単調な日々、そして将来への迷いの中で、美容師として生きていく思いが大きく揺らいでいく。

同期たちが閉店後も店に居残ってスタイリストになるための腕を磨いている中、練習に身が入らないロイさん。そんな中で迎えたヘアカットの実技テストだが、ロイさんは一人、テストを受けることなく、店を出て行ってしまう…。

ロイさん (C)フジテレビ

○「2日間ご飯が食べられない」韓国留学の経験

美容師を夢見て東京に出てきた若者たちの姿は、22歳の自分と近い世代だけに、「今回はナレーターとして集中していたから大丈夫だったのですが、普通に視聴者として見ていたらちょっと泣きそうでした」と率直な思いを吐露するMOMONA。

神奈川県出身で、いわゆる“上京組”ではないが、ME:Iのメンバーの多くが地方から東京に出て活動していることもあり、「この環境以外にコミュニティがまだなくて、だけど気軽にお家にも帰れない」という心情が、身近な仲間たちと重なった様子。「頑張っている皆さんの姿が、日々一緒に隣にいるメンバーのようにも見えました」と目を細めた。

自身は上京を経験していないが、韓国への留学時代に似た感覚を味わったという。現地で新たなコミュニティができるまでは、「2日間くらいご飯を食べられなくなりました」と回想。ただ、「いざとなったら会える距離に友達も家族もいない」状況の中で、自分という存在を見つめ直すことになったといい、その経験があったからこそ、「上京する人の気持ちがすごく分かります」と寄り添うことができた。

●RINONと重なった期待の新人「見えない葛藤が」
登場人物の中で特に印象に残ったのは、いつも遅くまで練習を続ける“コツコツ型”のコトジさん(新潟出身)。MOMONAは自身を「一個一個、自分の中で落とし込まないと次に進むのが怖い」と分析し、直感的に動けるタイプとは違うからこそ、「すごく気持ちが分かります」と共感した。

高知出身・かのんさんには、東京で生き残るという目標に向かって行動を重ねる強さを見た。新人の中で一番の売上を誇る期待の星だが、その姿は岡山から出てきたME:Iのメンバー・RINONと重なり、「人には見えないところでの葛藤だったりとか、涙とかもあるんだろうなと思いました」と想像を巡らせる。

さらに、富山から来たマイペースなロイさんについては、「自分の好きとか楽しいとか、今一番何がやりたいんだろうっていうところにすごく素直に向き合っている」と捉え、「自分にはない感覚だからこそ、そういう気持ちは失いたくないなと思わされました」と印象を述べた。

こうして、同じ環境の中で自分とは違うタイプの同期を見て葛藤する姿に共感することで、「勝手に一緒に働いてるような気持ちで見ていました(笑)」と感情移入したそうだ。

かのんさん (C)フジテレビ

○常に不安と隣り合わせ…「自分自身が商品なので」

番組で描かれるのは、夢だけでは乗り切れない現実。モチベーションが揺らぎ、挫折しかける若者たちの姿を受け、MOMONAは自らの仕事も不安と隣り合わせであることを打ち明ける。

「自分自身が商品なので、気持ちが落ちると声の出方も変わりますし、重心がぶれて体が思うように動かないこともあるので、常にスランプにならないようにすることは、すごく意識しています」

一度芸能界を離れ、SNSの発信も一切しなかった時期は、「芸能界とは全く別の世界のほうが向いているんじゃないか」と思ったこともあるというが、再びこの道に挑んでいる今、支えてくれるのは、やはりメンバーの存在。「みんなが認めてくれて、自分では気づけない自分のいいところを言葉で教えてくれるので、ここでやっていく意味が絶対あると思って、自分を奮い起こしています」と感謝を語る。

「ELEN」の新人美容師同期と、ME:Iのメンバーが、同じ7人というところも、共感の高さを増幅させたそうだ。

●「ゾス!」の会社に「本当に衝撃」
ドキュメンタリー番組のナレーションは、今回が初挑戦。事前に原稿を読み込んで現場に入ったものの、「普段の歌のレコーディングとは全然違った緊張感がありました」と打ち明ける。

映像を見ながら感情移入する一方で、滑舌やイントネーションも求められ、「感情とコントロール」を同時に成立させなければならない難しさを感じたが、「大変ながらもすごく楽しくて、とてもいい刺激になりました」と、充実の表情を見せた。

『ザ・ノンフィクション』という番組に対しては、「本当にそれぞれのノンフィクションがあるんだなと思います。誰にでもできるお仕事は絶対なくて、いろんな人がいて、この社会が成り立ってるんだなと、感じさせられる番組だと思います」と表現。

前回放送された、全員が「ゾス!」と絶叫する朝礼から始まり、上司の厳しい叱責が飛ぶベンチャー企業に密着した「今どきじゃない会社で夢みる 僕と私の新入社員物語」には、知らない世界を覗いて「本当に衝撃でした」と目を丸くしたそうだ。

カラーリングをしても傷まないほど強い髪質を持つというMOMONAは、伸ばした髪を医療用ウィッグ作りに寄付する「ヘアドネーション」を、これまで2回実施。「またスーパーロングまで伸ばして、3回目も絶対やろうと思っています。今年切らなかったらできる長さになると思うので、ELENの皆さんに切ってほしいです。すごくお会いしたいです!」と声を弾ませた。

●MOMONA2003年10月22日生まれ、神奈川県出身。日本最大級のサバイバルオーディション番組のガールズ版『PRODUCE 101 JAPAN THE GIRLS』を経て誕生したME:Iのメンバーで、近年はグループ活動に加え、情報番組や映画『リロ&スティッチ』で声優に挑戦するなど個人での活躍の場も広げている。今年は映画『口に関するアンケート』の公開が控える。