FBS福岡放送

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中東情勢の緊迫化に伴う石油の供給不足に備えるため、石油の国家備蓄の放出が北九州市の若松区沖でも始まりました。すでに市民生活への影響も出てきている中、その効果に期待が寄せられています。

暖かな日ざしのもと、福岡市中央区の舞鶴公園では恒例の「福岡城さくらまつり」に多くの人が訪れていました。グルメエリアには、およそ90の店が出店しています。

とんこつラーメンを販売するこちらの店で、悩みとなっているのは。

■博多とんこつラーメンichiban・竹田月店長
「資材系、カップとかが上がっています。」

原油高騰の影響を受け、容器の値段が上がっているといいます。

さらに、こちらのクレープ店では。

■Dipper Dan・明石一義さん
「これが発電機です。ガソリンを入れて動かすことによって電気を送る。(ガソリンが)今の単価だったら経費がかさむ。」

資源エネルギー庁によりますと、23日時点のレギュラーガソリンの平均価格は、福岡県で178.8円です。6週ぶりの値下げで、前の週から10.4円安くなりました。これは、高騰を抑えるための対策として再開した政府の補助金によるもので、一刻も早い石油の安定供給が求められています。

そうした中、始まったのが、国家備蓄基地からの石油放出です。26日午前、全国11か所のうちの1つ、愛媛県今治市の「菊間国家石油備蓄基地」で放出が行われました。

備蓄の放出は27日、福岡でも始まりました。

■白野寛太記者
「あちらの800メートル以上の橋にある配管を通って、奥のタンカーへと石油が放出されます。」

北九州市若松区沖の「白島国家石油備蓄基地」では、備蓄されているおよそ560万キロリットルのうち180万キロリットルを、27日から数回に分けて放出する計画です。

■職員
「原油放出、開始!3、2、1、起動。」

午後3時35分、国内消費のおよそ1日分にあたる30万キロリットルの放出が始まりました。

その効果に期待するのが、北九州市のガソリンスタンドです。

取材したのは26日午後5時ごろ。ふだんはピークの時間帯ということですが、訪れたものの給油をせずそのまま引き返していく車が多く見られました。

■スタッフ
「安い油(ガソリン)が仕入れられなくて。」

このガソリンスタンドを運営する九販石油は、市内7店舗のうち、ここを含めた3店舗を臨時休業しています。

■スタッフ
「情勢が不安定になってから、どうしても高い値段の油(ガソリン)になってしまって、満足いく値段で提供できない。」

九販石油によりますと、中東情勢が深刻化して以降、九販石油のような元売り会社の系列ではない事業者への供給が減少しているといいます。

市場に出回る少ない量を系列外の事業者同士で取り合う状態になり、補助金があるにもかかわらず高止まりが続いているということです。

営業再開は4月1日を予定していて、国家備蓄の放出に期待を寄せます。

■スタッフ
「早く我々のところに届くようになってほしいと思っているところです。早く、安定した値段で提供できるようにというのを祈るばかりです。」

国家備蓄の放出は、一時的な対策とされています。

民間企業もホルムズ海峡を通らないルートでの調達を探るなど、安定供給に向けた動きが続いています。