Photo: Chisato Kuroda

3月4日に満を持して登場した廉価版MacBook。そして今、その「MacBook Neo」で記事を書いています。

普段MacBook Airを使っている筆者がまず感じたのは、

あれ、これまでのMacBookとちょっと違う...?

という違和感でした。

デザインや操作体験を見ていくと、無印MacBookやAir、Proなどの既存モデルから引き算して作られたものではなく、「Neo」としてゼロから設計された新しいデバイスという印象を受けたのです。

シンプル極めた新しいデザイン

お借りしたのは、ブラッシュの512GB Touch ID搭載Magic Keyboard(※ベースモデルはTouch ID未搭載)。

Photo: Chisato Kuroda

まず目を引くのが、薄ピンクカラーのMagic Keyboard。ブラックオンリーから一転、Neo本体のカラバリ(シルバー/ブラッシュ/シトラス/インディゴ)にあわせて、キーボードにもほんのり色味がつくようになっています。

チープさは感じさせないものの、これまでのMacBookよりもどこか親しみやすい雰囲気に。さらに幅広いユーザーにも響きそう。

Photo: Chisato Kuroda

角度によっては白に見えたり、ピンクに見えたり。

裏面のまるぽち(ラバーフット)もカラーを揃えて薄ピンクになっています。ここらへんは、使っていくうちに汚れないかちょっと心配なところですね。

Photo: Chisato Kuroda

さらに、これまでキーボードの左右に配置されていたデュアルスピーカーは本体サイドへ移動し、キーボードまわりのレイアウトがかなりスッキリしました。

その影響で、音楽を聴いてみるとサイドから音が出ている感は否めず、正面から音が出ることに慣れてしまった筆者にとっては迫力が若干物足りない。とはいえ、Macからイヤホンなしで聴くことってそうそうないし、あんまり問題ないのかな。

Photo: Chisato Kuroda
Photo: Chisato Kuroda

ノッチなし&Airよりさらにコンパクトな13.0インチディスプレイも相まって、全体的にiPadにキーボードをくっつけて使っているような、そんな感覚が思い起こされるシンプルレイアウト。

従来PCのデザインを踏襲したというより、「Neo」というデバイスとして作り出された印象です。

メカニカル式トラックパッドも進化

もうひとつ注目したいのがトラックパッド。

MacBook Neoのトラックパッドは通常の感圧式ではなく、一昔前の「メカニカル式」です。

Photo: Chisato Kuroda

実は、このメカニカル式トラックパッドも刷新。中央部分だけでなく上下左右キワまでクリックの感触が均一になっていて、どこを押しても同じ圧で同じ操作ができるようになっています。

ピンチやズームなど、Multi-Touchジェスチャーにも対応。ハプティックではないものの、体験としてはMacBook AirやProのトラックパッドにかなり近い感覚です。

価格を下げつつ体験の質を上げる努力って純粋にすごい。

8GBは足りる?足りない?論争

Photo: Chisato Kuroda

そして、スペックを見て気になるのがメモリ容量。MacBook Neoの基本構成は8GBです。

MacBook Neoが登場してからは、「8GBは正直イケる!」「いや、イケない!」というSNS論争を見ることもしばしば。

筆者の3日間の体験ベースで話すと、動作が重いと感じる場面は今のところありません。記事を書きながら、ブラウザで10以上のタブを開き、メールアプリを開き、AIツールで調べ物をしたりといった作業も通常運行。

もちろん動画編集や重い作業になると話は変わってくるはずですが、少なくとも筆者の物書き作業+クラウドAIを併用するような使い方であれば、わりかし余裕を感じました。

引き算で作られたMacBookではない

Photo: Chisato Kuroda

そんな企業努力を体現した9万9800円という価格は、iPad Air(9万8800円)や、無印iPad(5万8800円)とMagic Keybord(4万2800円)を組み合わせた価格とほぼ同等。

iPadがどちらかというと「インプット中心のデバイス」だとすれば、MacBook NeoはそのシンプルなUIや手軽さを残したまま、アウトプットの体験もしっかり持たせた存在。そして、それがちゃんとPCとして叶っちゃう。iPhoneミラーリングなどを含むMacOSの機能やアプリも使用できるんです。

MacBook Neoは、“廉価版”という言葉だけでは説明しきれない、新しい体験をもたらすMacBookだと感じました。

価格を抑えながらも、体験で「削られている」と感じさせない。そのコストと体験のバランスを前提にゼロから設計されたことこそが、この製品のコアなのかもしれません。

Source: Apple, Photo: Chisato Kuroda