今こそ注目したい黄金期 1990年代前半の名車 47選(前編) 先進的で美しいアイコンたち
現代的な要素とクラシックな魅力の融合
1990年代のクルマは、少し影の薄い存在に思われるかもしれない。
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手頃なホットハッチ、モンスター級のホモロゲーション・スペシャル、弾丸のように速いスーパーカーが揃った1980年代と比べれば、「地味で目立たない」と思われても無理はないだろう。

1990年代前半に登場した名車を47台、前・中・後編に分けて紹介する。
だが、そう簡単に切り捨てるのは早計だ。この時代は燃料噴射装置、ABS、パワーステアリングの普及により、信頼性、安全性、使い勝手が向上した。つまり、現代的な要素を持ちつつ、同時に古さと希少性ゆえの魅力を兼ね備えているのだ。さらに1980年代のクルマと違い、1990年代のクルマは今でも十分に手の届く範囲にある。
本特集では、1990年代の前半(1995年まで)に登場したアイコニックなクルマを年代順に振り返る。1990年代の後半部分については、改めて別の機会で紹介したい。
BMW 5シリーズ(E34)(1988-1996年)
3代目5シリーズは1980年代に発売されたが、1992年のフェイスリフトで真価を発揮したため、本特集で取り上げる。市場トップクラスの性能、特に最高出力340psのM5、そしてハンドリングの良さが記憶に残る。ベースモデルを除いて、E34はマルチバルブヘッドを備えた強力で滑らかな直列6気筒エンジンを搭載している。ただし、530iと540iは1992年以降、トルクフルなV8エンジンを獲得した。

BMW 5シリーズ(E34)(1988-1996年)
フォルクスワーゲン・コラード(1988-1995年)
これも技術的な理由で滑り込んだ1980年代後半のクルマだ。ずんぐりしたプロポーションと突き出たフロントは完全に1990年代のクルマと言える。英国では2代目ゴルフGTIから流用した138psの1.8L 16バルブエンジンを搭載してデビューし、シャシーも共通だ。また、スーパーチャージャー付きで160psの1.8Lエンジンもあるが、オイルを食い尽くすため頻繁なオイル交換が必要となる。
しかし、特に人気が高く、今日では非常に高額で取引されるのは190psの2.9L VR6モデルだ。205/50サイズのタイヤを履き、走行距離約14万5000kmの中古車でも1万2000ポンド(約240万円)を超える。0-100km/h加速6.4秒と、現代のホットハッチと比べても遜色ない性能で、これはわずか1240kgという軽い車両重量のおかげだ。最高速度は235km/hとされていた。

フォルクスワーゲン・コラード(1988-1995年)
BMW 8シリーズ(1990-1999年)
鉛筆のように尖り、サメのように鋭い8シリーズ。美しい外観と、包み込むような革張りの内装には誰もが魅了された。エンジンはV8とV12から選ぶことができるが、快適な乗り心地やピンポイントのハンドリング、直線加速性能などは期待してはいけない。重量がそれを許さないのだ。V12モデルでは2000kgに迫る。とはいえクラシックカーとして地位を固めつつあり、現在価格は上昇傾向にある。

BMW 8シリーズ(1990-1999年)
レクサスLS400(1990-2000年)
トヨタの高級ブランドであるレクサスが、メルセデス・ベンツSクラスの領域に初めて踏み込んだモデル。静粛性、快適性、特にスイッチ類など細部の造作の美しさが際立つ。信頼性が高く整備費用も比較的安い。ディーラーの対応も最高レベルだが、ドイツ車と比べるとどうしてもイメージは劣る。中古車価格は走行距離に大きく左右されるが、天文学的な距離を走っている車両が出回っているという事実は、その造りの良さを物語っていると言えるだろう。

レクサスLS400(1990-2000年)
ヴォグゾール・カリブラ(1990-1997年)
現代のヴォグゾールから、こんなクルマが発売されるなど想像もできない。単なるキャバリエの派生モデルではなく、本格的なクーペとして、当時の市販車中最も低い空気抵抗係数(Cd値)を誇る、大胆なクルマだった。確かにドライビング・エクスペリエンスは最高とは言えなかったが、見た目は素晴らしく、その鋭いシルエットは英国で2ドア車ブームを巻き起こした。中古車価格は上昇傾向にある。

ヴォグゾール・カリブラ(1990-1997年)
トヨタMR2(2代目)(1990-1999年)
初代MR2はフィアットの傑作X1/9を巧妙なパスティーシュと言えるかもしれない。しかし、この2代目では大型化し、ミドシップレイアウトのハンドリングは当初、一部の人にとっては扱いにくいと感じられた。それでも多くの人が外観を気に入り、走行性能も全般的に向上したため、今や非常に人気のあるクルマとなっている。

トヨタMR2(2代目)(1990-1999年)
BMW 3シリーズ(E36)(1990-2000年)
3シリーズの3代目は、1980年代のE30とは対照的な曲線美を打ち出し、洗練度を大幅に向上させた。高性能バージョンのM3は同シリーズ初の6気筒エンジンを搭載したが、それでも走行性能にはやや物足りなさが感じられた。愛好家はむしろ318isを推奨するだろう。

BMW 3シリーズ(E36)(1990-2000年)
マツダMX-5(初代)(1990-1997年)
改造も酷使もされておらず、ミレニアム・ファルコン並みの膨大な走行距離も刻んでいない初代マツダMX-5(日本名:ロードスター)が1000ポンド(約20万円)以下で手に入る時代はとっくに終わった。それでも今日、良質な個体に3000ポンド(約60万円)近く支払うのは、おそらく賢明な投資と言えるだろう。MX-5は1990年代を代表するクラシックカーの1つだ。メンテナンスは簡単で信頼性が高く、そのドライビング・エクスペリエンスは最高に魅力的である。

マツダMX-5(初代)(1990-1997年)
シトロエンZX(1990-1998年)
特殊な展示会に登場する以外、忘れ去られてしまう危険性のあるクルマだ。しかし、当時のシトロエンにとっては必要なクルマだった。運転しやすく実用的で快適。特にボルケーノ仕様は高出力のディーゼルエンジンを搭載するという、当時としては非常に珍しいバージョンだった。

シトロエンZX(1990-1998年)
ランボルギーニ・ディアブロ(1990-2001年)
1990年代のスーパーカーの王者と言える1台。圧倒的なパワー、荒々しいハンドリング特性、そして派手な外観が、ディアブロを時代の象徴として際立たせている。このV12モンスターは生産期間中に数多くのバリエーションを生み、1999年のフェイスリフトではリトラクタブルヘッドライトが廃止された。現在、その価値は非常に高騰している。

ランボルギーニ・ディアブロ(1990-2001年)
ベントレー・コンチネンタルR(1991-2003年)
1980年代にはターボチャージャー搭載のベントレーも存在したが、それらは4ドアでロールス・ロイス風の外観だった。コンチネンタルRはV8ターボの力強さと豪邸のようなラグジュアリーを融合させ、高額ながら驚異的な加速性能を発揮した。しかも2ドア・クーペだ。十分なスペースさえあれば、この巨体をスポーツカーのように軽快に操ることも可能だ。

ベントレー・コンチネンタルR(1991-2003年)
三菱ショーグン(2代目)(1991-1999年)
ショーグン(日本名:パジェロ)は今も昔も、古臭くて時代遅れなオフローダーではない。当時のオフローダーは、どれも同じように頑丈な設計だった。別体のシャシーとボディ、大型の4気筒エンジンを備えており、非常にクールで、造りの良さを証明するように数多く現存している。

三菱ショーグン(2代目)(1991-1999年)
フォード・エスコートRS2000(1991-1996年)
標準の5代目エスコートとは違い、この高性能バージョンは駄作ではなく、力強い2.0L 16バルブエンジン、安定したグリップ、反応の良いシャシーを備えている。中古車価格はコッシー(コスワース版)ほど高値には達していないが、フォードの高性能モデルはどれも良い投資だ。そのためRS2000は、一般的なホットハッチ群とは一線を画す、賢明な選択肢と言える。

フォード・エスコートRS2000(1991-1996年)
プジョー106(1991-2003年)
軽くて速いプジョーの往年の名車は、かなり人気が高まっている。現代のクルマと比べて、純粋で楽しいドライビング・エクスペリエンスを提供してくれる。プジョー106は約300万台生産されたが、今最も注目を集めているのは「余計な装備は減らし、スリルを増やした」ラリー仕様だ。1.3Lエンジンから100psを生み出す。残念ながら、今では入手が難しくなっている。

プジョー106(1991-2003年)
ルノー・クリオ(初代)(1991-1998年)
名車5(サンク)の後継車開発は、ルノーにとって困難を極めたはずだ。幸いにも、初代クリオは見事な成功を収めた。その小柄で洗練されたスタイリングはシックな印象を与え、軽快なハンドリングと素晴らしい乗り心地は、街中を駆け抜ける喜びをもたらした。今日、初代クリオはごくわずかな費用で入手できる。一方、ホットなウィリアムズ仕様や16v仕様は、1990年代のホットハッチの中で特に満足度の高い体験を提供してくれるだろう。
(翻訳者注:この記事は「中編」に続きます。)

ルノー・クリオ(初代)(1991-1998年)
