ローカル5G「共同実証レポート」発行 NTT東ら 26社が参加、接続や互換性・セキュリティ・速度・遅延等「ローカル5G共創プロジェクト」

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東日本電信電話株式会社(NTT東日本)は、ローカル5Gの低廉化と利便性向上によって、普及と拡大を目指して「ローカル5G共創プロジェクト」を2023年11月6日に開始した。現在では、企業26社が参加し、共同実証に取り組んでいる。
●「共同実証レポート第1.0版」を無償配布、開始
このプロジェクトの目的達成につながる実証結果や新たな知見が得られたため、これまでの共同実証内容や実証結果をとりまとめた「共同実証レポート第1.0版」を参加企業と連名で発行したことを発表した。

【ローカル5G共創プロジェクト 共同実証レポート第1.0版】https://www.ntt-east.co.jp/release/detail/pdf/20250225_02_02.pdf
通常の5Gは、ドコモやau、ソフトバンクなど通信事業者(キャリア)が全国に基地局を作って提供しているが、「ローカル5G」は会社や工場、学校など、企業や団体などの施設内に専用の5Gネットワークを作ることができる。

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●ローカル5Gと実証検証
そこでポイントとなるのが、多くのメーカー(ベンダー)から発売されているIoT機器やロボット、モビリティ、エッジAIデバイスなどの5G機器が、ローカル5G内でも正常に接続できて動作するのか、という互換性に関わる課題。更には、セキュリティ、通信速度、レスポンス(遅延)など、実証結果からの知見をレポートに盛り込んだ。
●26社(詳細は記事の末尾)が実証実験に関わる
「ローカル5G共創プロジェクト」は、異なるベンダー機器間で、265の組合せでの相互接続実証し、44の組合せでのセキュリティ対策の強化を実証、合計309の組合せでの共同実証をこれまでおこなってきた。
そして、相互接続動作や性能、相互接続における留意点等、ローカル5Gの導入に向けて、有益な多くの知見が得られているため、ローカル5Gの社会実装において幅広く活用されることを期待して、「共同実証レポート第1.0版」としてまとめられている。
このレポートはPDFファイルとして無料でダウンロードすることができる。
【ローカル5G共創プロジェクト 共同実証レポート第1.0版】https://www.ntt-east.co.jp/release/detail/pdf/20250225_02_02.pdf
NTT東日本は「これからも本プロジェクトでの実証を通じて得られた成果を国内外に広く発信し、ローカル5Gの社会実装の加速と、産業DXの促進・社会課題の解決に寄与してまいります」とコメントしている。
●「NTTe-CityLabo」で実証実験
「ローカル5G共創プロジェクト」は東京、仙川にあるNTT東日本の「NTTe-CityLabo」では、5G機器の実機を配備し、RANベンダーを中心に実証を日々行っている。
【参加企業26社】:
エアースパン・ジャパン(株)アンリツ(株)Askey Computer CorporationCompal ElectronicsCTOne Inc.ディーリンク・ジャパン(株)(株)FLARE SYSTEMS日本ヒューレット・パッカード合同会社HTC Corporationハイテクインター(株)工業技術研究院京セラ(株)日本ライトン(株)LITE-ON Technology Corporation日本電気(株)NECマグナスコミュニケーションズ(株)東日本電信電話(株)ノキアソリューションズ&ネットワークス合同会社NTTテクノクロス(株)パナソニックコネクト(株)ペガトロン・ジャパン(株)Quanta Cloud Technology IncorporatedREIGN Technology CorporationSaviah Technologies住友電気工業(株)トレンドマイクロ(株)

つづく>:
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