「長友佑都はコーチとして呼べばいい」の発想はナンセンス。久保建英とのやり取りが示すこのベテランの重要性【コラム/日本代表】
9月と同じ27名が名を連ね、そのリストには「長友佑都」も含まれていた。正直、最近のFC東京で長友は日本代表に相応しい活躍をしているとは言い難い。直近の横浜F・マリノス戦こそスタメン出場してゴールに絡んだが、8月31日のダンフレッチェ広島戦と9月14日の名古屋戦はベンチスタートで出番なし、続く9月21日の浦和レッズ戦は途中出場と準レギュラー的な立ち位置なのだ。
いわゆるムードメーカーなら「長友はコーチとして呼べばいい」との声があるが、それには賛同できない。そもそも、現役選手に「コーチとして」なんて失礼な話で、本人が承諾するとも思えない。9月に長谷部誠も加わったコーチ陣をこれ以上増やす意味がないのも、「長友コーチ」を否定する根拠のひとつだ。
加えて、選手とコーチでは距離感が違う。例えば、今年3月の代表活動中、選手たちがファンに向けて「勝利のハチマキ」に決意のメッセージを記す作業があった。そこで久保建英は長友に「佑都さん、『ブラボー』でいいんじゃないですか?」と提案。すると、長友は「お前、しばくよ」と一喝してチームメイトの爆笑を誘った。長友をコーチとして呼べば、こういうやり取りがなくなるのだ。
安易に「コーチとして呼べばいい」はナンセンス。選手同士だからこそのコミュニケーションがあるし、そこで唯一無二のパーツになっている実績もあるから、長友は今回も代表に呼ばれているのだろう。
もちろん、雑音を封じたければ長友はピッチで実力を示す必要がある。9月の代表2試合はいずれもメンバー外だったのだから、今回は登録枠の23人には少なくとも入ってほしい。それができないと、「長友はコーチとして」との声が大きくなる可能性はある。
文●白鳥和洋(サッカーダイジェストTV編集長)
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