胸キュンポイントは「ギャップ」~早乙女じょうじ×小沼将太×室たつき×竹石悟朗 『イケメン戦国THE STAGE』開幕直前インタビュー
2022年11月12日(土)~11月15日(火)、東京・渋谷区文化総合センター大和田さくらホールにて上演される『イケメン戦国THE STAGE~猿飛佐助編~』。女性向け恋愛ゲーム「イケメンシリーズ」の人気タイトル『イケメン戦国◆時をかける恋』を原作とした舞台版第9弾となる。
今作は現世から戦国時代へとタイムスリップした猿飛佐助(早乙女じょうじ)が、ヒロイン・水崎舞(古賀成美)と恋物語を繰り広げる。稽古が佳境を迎えたタイミングで、主演の早乙女じょうじと真田幸村役の小沼将太、武田信玄役の室たつき、今川義元役の竹石悟朗の4名による座談会を実施。本番を控えた心境に迫った。
ーー稽古は終盤に差し掛かったところ。撮影中の和やかな雰囲気から、順調な様子がうかがえます。
早乙女:全然、順調じゃないです!
早乙女じょうじ
室:ちょっと! 主演がそういうこと言うたらアカンですよ!
小沼:本人はこう言ってますけど、僕らはちゃんと引っ張ってもらってますから。
竹石:主演は特に休む暇がないから、大変だもんね?
早乙女:いろいろとやることが多いです。セリフ量の多さに不安は覚えてますが(笑)、それ以外は特に心配していません。
ーーこれまでの稽古について感想や手応えをお聞かせください。
室:今回初参加なんですが、これまでの作品は何度か観に行っていたんですよ。第1弾の『~真田幸村編~』も観ました。
小沼:マジっすか! それ、初耳なんですけど。
室:ずっと観客として観てきた作品でしたが、いざ自分が入ってみるとやっぱり男臭さを感じました。学生時代の部活っぽさがありますね。
早乙女:ちなみに何部?
室:体育会系ですよね。レスリングかな。
竹石:がっつり格闘技系なんだ(笑)。
小沼:もうすっかり初参加ゆえの緊張は抜けてるみたいですが、この前の稽古終わりの帰り道で「稽古前にイベント(『イケメンシリーズ THE STAGE~世界を駆けて、祝祭を~』)で顔を合わせられていたからすんなり入れた。みんな話しやすくてよかった」って、ボソッと言ってたんですよ。嬉しかったですね。
小沼将太
室:なんでバラした? 恥ずかしすぎるわ(笑)。上杉謙信役の(橘)龍丸くんとは稽古で初対面だったんですが、もう気軽に話しています。春日山チーム、居心地がいいです。
竹石:キャストが揃う機会がなかなかないんですけど、このあいだやっとオープニングを初めて全員でやれたんです。そのとき「ああ、本当にいいチームだなぁ」って思いました。以前、織田信長役の小笠原(健)くんがツイッターで「うちは卒業とかないのでずっとファミリーです」って書いていた通り、今まで出演してきたキャスト含めてすごくいいチームになれた。この空気感は、第1弾からずっとやってきた早乙女じょうじと小笠原健、石田三成役の天野眞隆が作ってきたもの。そのじょうじが今回主演というのも嬉しくて、絶対いい舞台にしたいです。
小沼:"戦ステ"ではこれまで正統派のカッコよさをメインに見せてきましたが、佐助が主役ということで今回はちょっと違ったテイストの作品を提供できるはずです。佐助のキャラクターもコメディ色が強いので、面白いのもまた正義というのを伝えられるんじゃないかと。
早乙女:(笑)。これまでは盛り上げ役として、好き勝手やっていた。いざ自分が主演となると、おふざけをどこまでやっていいのだろうと悩んでしまっていたんだけど……部分通し稽古をしたときの反応を見て「あ、もっとやっていいんだな」って思いました(笑)。
小沼:今回は(コメディ要素を)やってる人、多いですよね?
早乙女:うん。これは演出の米山(和仁)さんともお話したんですけど、僕が笑いをやればやるほど周りがやりやすくなると。もしやりすぎちゃったら、削っていこうってことになりました。
室:ほら。こうやって、みんなを引っ張ってるじゃないですか!
室たつき
早乙女:そうなのかな(笑)。もちろん、舞さんとの恋愛をしっかり楽しめる内容になっていますよ。佐助にしかできないシーンがあるので、そこはおふざけなしに挑んでます。
室:舞と佐助のシーンはキュンキュンしますよ。このあいだ、顕如役の(中村)誠治郎さんが「フォッ!」って声上げちゃってましたもん(笑)。
小沼:胸キュンを我慢できないんですよね(笑)。
ーー佐助のようなキャラクターの場合、恋愛がどう展開していくのが気になるところです。
早乙女:佐助って、本当はそんな面白キャラじゃないはずなんですけど、そうなってしまったのはすべて僕の責任なんです。
小沼・室・竹石:(笑)。
早乙女:だからこそ、特に原作を好きな方は「ちゃんとキュンキュンできるのかな?」って心配されていると思うんですが……します! 舞と同じように、佐助はもともと現代からタイムスリップしてきた過去がある。主人公と近い立場だからこそ、今まではみんなのナンバー2だったかもしれない。推し武将がいて、その次に好きなのがきっと佐助だったと思うんです。今回のお話を通じて、ナンバー1を取れるようにギャップを見せていきますよ。
竹石:舞さんがいるのが久しぶりなので、自分を投影しながらお客さんも一緒に笑って、一緒に恋ができる。客観的に見ていても、舞と佐助の恋愛は応援したくなるさわやかさなんですよ。
竹石悟朗
早乙女:僕、うるさすぎない? 大丈夫?
竹石:大丈夫。昨日もじょうじが「スベってない?」って心配してたんですよ。もちろんスベってないから素直にそう伝えればよかったんだけど、何を思ったか「スベってても微笑ましいよ!」って言っちゃった(笑)。
室:わかる!
小沼:コメディ要素のところも、見ていてくすぐったいんですよね。本当ならばっちりキメに来るところを、佐助の場合は照れ隠しなのかちょっと違う返しをする。そういうところもキュンキュンポイントのひとつです。ストレートに好きというよりは、笑いを足して感情を隠すのがいい! (隣の早乙女を見て)……っていう感想、合ってます?
早乙女:さあ、どうだろう(笑)。
室:まあ、あくまで個人の見解ですから(笑)。
ーー謙信を含めた“春日山勢”である皆さんの、今作での見どころは?
室:出番がそこまで多い連中ではないのですが、要所で佐助に対する愛情が垣間見えます。みんなの器の大きさを感じられるシーンがあるはず。
小沼:幸村は佐助の親友ですし、割と一緒に行動することが多いんです。もし、佐助がスベったら僕がちゃんと回収します。

(左から)室たつき、早乙女じょうじ、小沼将太、竹石悟朗
竹石:それって、おぬ(小沼)がスベりを被せてなかったことにしてくれるってこと?
室:共倒れや(笑)。
小沼:僕が被せにいくことで、お客さんとしては最終的に「小沼くん、スベってたな」って思ってもらえるように!
早乙女:(笑)。今作ならではの見どころとしては、いつもならずっと春日山にいるであろう佐助が今回だけはどうなるか……というところもある。この展開は、佐助編でしか見られないエモさがあります。情熱ルートでは幸村との友情が、幸福ルートでは謙信との関わりに熱い部分が待っているので、期待していてください。
ーーこうして皆さんがお話していると、今作の座組ならではの温かい空気感が伝わってきます。
早乙女:そうなんですよ。公式ホームページにあるキャストコメントで、みんな自分のキャラに対してだけじゃなく、僕や佐助について語ってくれる人が多くて嬉しかったです。
早乙女じょうじ
小沼:チェックしてくれたんですか? いい座長だ……。
早乙女:自分以外は全員見たよ。自分の動画は怖くて見てないけど(笑)。
竹石:みんなは佐助が主役というのももちろんだし、じょうじが主演っていうのも嬉しかったんじゃないかな。
室:悟朗さん、ずっと言ってましたもんね。「支えたらなアカン」「じょうじのために一生懸命やらな」って。
竹石:えー、言ってたっけ?
室:もう、照れちゃって(笑)。

室たつき
竹石:第1弾に出ていた二人が、今回は主演と親友っていうのもまた熱いよね。
早乙女:そうですね。幸村がおぬってところも、僕の中では大きいな。
ーー"イケメンシリーズ"にちなんで、皆さんが最近キュンとした出来事を教えてください。
竹石:全然、キュンとしてないな……。
全員:(しばらく考え込む)
小沼:この前、悟朗くんとプライベートで遊んだときに、田舎トークで盛り上がったんです。僕が茨城出身で悟朗くんは栃木なんですけど、昔やった遊びとか学生時代の過ごし方がほとんど一緒(笑)。似ていたのが嬉しくて、あれはキュンキュンに近い感情でした。

小沼将太
竹石:田舎あるあるね(笑)。近い感情でいうと、行きつけの韓国料理屋のお母さんに言われた言葉ですかね。よくひとりで行くので、話しかけられるんです。「あんたいくつなの!」「結婚は?」って心配してくれて(笑)。予定は全然ないんですよって言ったら「いい男だから、50歳くらいまで結婚しなくていいよ!」ってお世辞で励ましてくれたの。「そっか、自分はいい男なんだ!」ってキュンとしました(笑)。
早乙女:それ、キュンじゃなくてホッとしただけでしょ(笑)。
室:僕はおばあちゃんですね。関西で本番があった帰り、実家に寄れたんです。おばあちゃんと喫茶店でモーニングを食べたんですけど、一生懸命オムレツを食べる姿にキュンとしました。高齢ですし「ちゃんとごはん食べてる!」とホッとしたのもありますね。
早乙女:それ、ツイッターで呟いてたの見たよ。僕は毎日、舞さんにキュンキュンしています。新鮮な反応を毎回してくれるので、飽きないんですよ。稽古で何度も同じことを繰り返すのでどうしても慣れてしまいがちなんですが、本当に素直に笑ってくれる。舞さんを演じるのが古賀さんでよかったなっていつも思っています。
ーー最後に、読者の皆さんへメッセージをお願いします。
竹石:ゲームが10周年、舞台は5周年を迎えたタイミングで、ゲーム内では案内人である佐助が主演を務めます。この座組で佐助編をやれることは、きっともうないはず。今しか見ることができないこの作品を、ご無理のない範囲でご都合をつけていただき、劇場に足を運んでいただけたら嬉しいです。
竹石悟朗
室:皆さんが今まで作り上げてきた世界観を絶対崩さず、新しい風として加わったからには作品をもう一、二段階押し上げられるよう力になりたいです。千穐楽には、じょうじさんを大号泣させたいですね。
早乙女:泣くとしたら千穐楽じゃなくて、初日(笑)。
竹石:初日からもう泣くの!?
室:初日から大号泣してもらえるように(笑)、精一杯じょうじさんを支えていきます。
小沼:ストーリーだけでなく、今回は劇中の音楽も今までと違うテイストになっています。新しい発見がたくさんある作品です。残りの稽古期間で、しっかりブラッシュアップしていきます。
早乙女:稽古に入る前からずっと、稽古場では皆が笑って過ごせるように心掛けてきました。本番も同じように楽しく、ケガをしないようにやっていけたら。タイトなスケジュールでの公演で大変さはありますが、最後には泣きながら笑っていたいです。

(左から)室たつき、早乙女じょうじ、小沼将太、竹石悟朗
取材・文=潮田茗 撮影=池上夢貢
