気象衛星ひまわりの画像には、九州の西に先が尖ったような形をした雲「テーパリングクラウド」が発生しています。形がにんじんに似ていることから、「にんじん状の雲」とも呼ばれます。これは、大雨や竜巻などの突風をもたらす、危険な雲です。

にんじん状の雲とは?

気象衛星ひまわりの画像には、九州の西に先が尖ったような形をした雲「テーパリングクラウド」が発生しています。形がにんじんに似ていることから、「にんじん状の雲」とも呼ばれ、局地的な大雨や竜巻などの突風をもたらす危険な雲です。
雨雲レーダーなどにうつる形状から「線状降水帯」と呼ばれることもあります。

なぜこのような形をしているのかというと、穂先のような部分で雲が発生して発達し、上空の風に乗って、西から東へ流されることで幅が広がります。また、穂先で積乱雲が発生することを繰り返すことで、このように、にんじんのような形になっています。

にんじん状の雲の下では、激しい気象現象が起こる恐れが高くなります。特に穂先部分では大雨や、突風、雷、ひょう、竜巻などに注意が必要です。

予想される降水量

きょう26日は、前線を伴った低気圧が、発達しながら日本海を東北東へ進む見込みです。
低気圧や前線に向かって、暖かく湿った空気が流れ込み、大気の状態が非常に不安定です。
九州から東北は、あす27日にかけて、雷を伴った非常に激しい雨や激しい雨が降り、大雨となる所があるでしょう。

<大雨>
27日06時までに予想される24時間雨量(多い所)
東海地方 300ミリ
四国地方 250ミリ
九州南部 200ミリ
近畿地方、九州北部地方 180ミリ
北陸地方 130ミリ
中国地方 120ミリ
東北地方 100ミリ

その後、28日06時までに予想される24時間雨量(多い所)
東海地方、九州南部 50から100ミリ
北陸地方、四国地方、九州北部地方 およそ50ミリ

土砂災害、低い土地の浸水、河川の増水や氾濫に警戒、注意をしてください。

また、あす27日にかけて、竜巻などの激しい突風や落雷に注意してください。
急に空が暗くなったり、雷鳴が聞こえたり、急に冷たい風が吹くなど、発達した積乱雲の近づく兆しがある場合には、頑丈な建物の中へ移動して、安全な場所でお過ごしください。