日本経済は戦後急速な成長を遂げ、1990年代に入ってからは一定の水準を保っている。見方を変えれば「20年間停滞している」ともいえるが、なぜ数ある先進国に追い越されないのだろうか。この20年間で、日本をGDPで追い越したのは中国だけだ。(イメージ写真提供:123RF)

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 日本経済は戦後急速な成長を遂げ、1990年代に入ってからは一定の水準を保っている。見方を変えれば「20年間停滞している」ともいえるが、なぜ数ある先進国に追い越されないのだろうか。この20年間で、日本をGDPで追い越したのは中国だけだ。中国の快資訊は19日、「日本経済が20年以上停滞しているのに、他の先進国が日本を追い越せない理由」を分析する記事を掲載した。

 記事によると、3つの理由が考えられるという。1つ目は「日本経済が悪い時は、他の先進国も悪化しているから」。記事はこれを「資本主義の弊害」と呼び、資本主義は経済危機が他国へと波及する欠点があるとしているが、これは経済がグローバル化した今では中国も同じだろう。

 2つ目は「日本経済が安定していること」。停滞していると言われる20年間も逆を返せばずっと安定しているとも言え、この間にアジア通貨危機やリーマンショックなどの経済危機もあったが、日本は比較的短期間で回復してきたため、超えられる国がないとした。しかも日本以外も先進国はGDP増加率が全般的に低く、他の先進国が日本を追い越すのは難しいという。

 3つ目は「戦略的に自分を弱く見せて騙してきたこと」。日本メディアは意図的に国内の発展を隠し、「誇大広告」を避けているので、他の先進国は騙されてきたと主張。東日本大震災に見舞われた際にも、日本メディアが悲惨さを報じ続ける裏で、こっそりと復興を進めていたのが良い例だと主張した。中国は新型コロナもそうだが、災害が発生するたびに政府の対応のすばらしさを感動的に報道し続けるので、真逆の対応をとる日本は「騙そうとしている」と感じるのかもしれない。

 改革開放政策後、急速に発展して日本を追い抜き、世界第2位の経済大国になった中国には目を見張るものがあるが、20年以上高い水準を保っている日本も相当なものらしい。「敵を欺こうとしている」と中国が警戒するのも無理はなさそうだ。日本は今後も中国に警戒されながら、自分のペースで安定した発展を続けていくだろう。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)