PRコンサルティング会社の「ケクストCNC(Kekst CNC)」による国際世論調査では、日本(下段中央)での政府に対する評価が低いという結果が出た

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新型コロナウイルスをめぐる国際世論調査が日本を含む5か国で行われ、日本では突出して政府や新型コロナの対応に当たる政府機関への国民の信頼感が低いことが明らかになった。

ただ、日本は調査対象になった5か国の中で最も死者数が少ない。それでも政府への評価がきわめて低い背景には、経済対策の不十分さがあると指摘されている。

ドイツ、スウェーデンでは政府への信頼感が上昇した人の方が多い

調査はPRコンサルティング会社の「ケクストCNC(Kekst CNC)」が英国、スウェーデン、ドイツ、米国、日本の5か国で2020年4月27日から5月1日にかけて行い、各国で成人1000人ずつが回答。同社の日本最高責任者のヨッヘン・レゲヴィー氏が5月12日、東京・丸の内の日本外国特派員協会でオンライン記者説明会を開いた。

特に日本が目立ったのが、政府をはじめとする公的機関への評価を聞いた項目だ。この2週間で中央政府への信頼感が上昇したか下落したかを聞いたところ、日本では58%が下落したと回答し、上昇したという回答はわずか6%。差し引きで52%のマイナスとなった。これに対して、英国は3%のマイナス、米国は12%のマイナス、ドイツでは13%のプラス、スウェーデンでは3%のプラスだった。

新型コロナウイルスを担当する政府機関(日本では厚生労働省)についても、日本は際立って低評価だ。英国は20%のプラス、米国は20%のプラス、ドイツでは8%のプラス、スウェーデンでは21%のプラス。これに対して日本では、信頼感が下落したという回答が47%、上昇したという回答が8%で、差し引き39%のマイナスだった。

5か国のうち最も政府への信頼感がない日本だが、最も死者数が少ないのも日本だ。世界保健機関(WHO)のまとめによると、5月11日時点での累計死者数は英国3万1855人、米国7万6916人、 ドイツ7417人、スウェーデン3225人、日本621人。

こういった状況について、レゲヴィー氏は

「日本での新型コロナ関連の死者は他の調査対象になった国よりも大幅に少ないことを指摘しておかなければならない。従って、日本は必ずしも、国民を守るという意味では極端な失策をしたというわけではない。日本国民の不満が大きい理由は、経済的支援策にあると思う」

とみる。

自民&公明支持者からも評価されず

事実、今回の調査では経済対策に対する評価も5か国の中で日本が最も低い。例えば「自国の政府が必要な事業支援をしている」という問いに「そう思う」と回答した人の割合は、英国が65%、米国が44%、ドイツが51%、スウェーデンが40%だったのに対して、日本は13%。日本での回答を支持政党別に見ると、自民党支持者は23%、公明党支持者は9%だった。与党支持者からも評価されていないことがうかがえる。

「自国政府が発表した事業支援策が、実際に必要としている会社に届いている」という問いに「そう思う」と答えた人は、英国が40%、米国が34%、ドイツが37%、スウェーデンが28%に達したのに対して、日本は9%。自民党支持者は17%、公明党は9%だった。

レゲヴィー氏は、日本の支援策への評価が低い原因として(1)申請手続きが非常に複雑になっている(2)支援策が必ずしも現金支給ではなく、税の減免や融資にとどまっている(3)現金が国民に届いていない(編注:給付までに時間がかかる、の意だとみられる)、といった点を挙げ、

「ドイツやスウェーデンのように強い社会的セーフティーネットがなく、特に小規模事業者にとって、非常に強い懸念をいだかせる原因になっている」

などと話した。

こういった経済支援策に関する論点以外にも、日本は他の4か国に比べて、ワクチンが普及後も生活様式が大きく変わることを期待したり、経済活動に根本的な変化が現れることを期待したりする人の割合が高かったという。

(J-CASTニュース編集部 工藤博司)