スマートフォンは安く買えるのか? 新しい購入方法で確実に安くなる選択方法とは

この10月からスマートフォン、携帯電話の売り方・買い方が大きく変わりました。
スマートフォンや携帯電話に関わる大きな法律「電気通信事業法」と、それに伴う省令ルールが大きく改正されたことを受けてのことです。
今回の改正では、
・携帯電話の本体値引きは最大で2万円まで
・契約を条件として、料金の値引きを行うことの禁止
こうした対応ができなくなり、
「旧型なので本体が無料」
「契約から2年間は毎月大幅な割り引き」
このような、お馴染みであったキャンペーンや料金の値引が制限されています。
また法改正に対応するため、携帯電話の各社は料金プランを改めてきました。
従来よりも毎月利用できるデータ容量を増やしつつ、料金が最大で4割ほど安くなるプランを矢継ぎ早に投入しており、本体代金の割り引きがなくなったとしても、毎月の分割支払いと通信料の合計は今までと同じか、安くなるように工夫を施しています。
しかし、それでも大幅な割り引きに慣れてしまった消費者心理としては、旧型モデルはもちろん、最新モデルでも安く買い換えたいと考えてしまいます。
そこで今回は、実は特定の方法を使うことで法改正後でも、お買得に最新機種を購入する方法をご紹介していきます。
○本体だけを買うなら割り引きOK?
今回の法改正の目玉として挙げられるのが「過度な割り引きの禁止」です。
これまでは大手の携帯電話会社が「回線契約と端末をセットで販売」するのが当たり前になっていました。
契約を取るには、セットのスマートフォンや携帯電話の本体を大幅に値引く特典が有効ですが、これは
・新規契約
・他社からののりかえ
これらだけの特典になることが多く、同じ携帯電話会社を長く使っているユーザーからすれば不公平と感じるものでした。
もっと言えば、こうした割り引きの原資は「利用者の通信料」を元としています。
少々乱暴に言えば、長く使っているユーザーが支払い、携帯電話会社が得た利益から生み出されています。
これでは長く使っているユーザーばかりが損をしているように見えます。
このことは、10年以上前から不公平だと言われ続け議論されてきた問題でもあります。
また「通信料」をみると、
・通信料金は高止まりしている
・家計に占める通信料の割合が大きくなりすぎている
・スマートフォンになって通信の利用が増えて、今までより通信料金が高くなった
こうした相談も相次いでいることから、今回の法改正に踏み切ったとも言えます。
では今後、スマートフォン本体は安く買えなくなるのか?
実は、一つ抜け穴があります。
「本体だけを売るならば、割り引きをしてもいい」
ということです。
今回で制限されている割り引きは、
・契約を条件に割り引くこと
・通信料を原資とした本体を割り引くこと
これらは、通信料の値下げを妨げるため禁止されます。
つまり、メーカーや販売店が努力して値引を行うことは問題ないのです。
○最大半額が免除されるサービスを有効活用

そこで携帯電話会社は、従来提供してきた
「本体代が最大で半額免除になる」
このサービスの提供を10月から広げてきています。
auは11月から、
「アップグレードプログラムNX」として、機種代金の最大1/3を割り引きます。
SoftBankは、
「トクするサポート」として、機種代金の最大半額を割り引きます。
これらのサービスは従来では、
「自社を契約している利用者が、自社の製品を購入する際に加入できるサービス」
として提供されてきました。
しかし法改正後の10月からは、
「他社ユーザーでも、本体だけを購入可能」
「最大半額を免除するサービスへの加入も可能」
このように変更されています。
こうした高額な免除を受けるには条件があり、
・分割で購入する
・2年利用してから、本体の返却(下取り)を行う
これらを了承する必要があります。
最近では機種の買い換えは、2年以上、または3年以上という人も多くなっています。
2年使って返却をすれば残りの本体代金の支払いが免除される。
たとえば10万円のスマートフォンは、5万円の値引が受けられるのと同等になります。
現在は、同じ機種が別の携帯電話会社でも販売されています。
携帯電話会社によって本体価格は、数千円から数万円の差があることも珍しくありません。
安い携帯電話会社で本体を購入し、現在利用している携帯電話会社のSIMカードを入れて利用すれば、お得に利用できる可能性もあります。
ただ、他社で購入した電話機本体にはSIMロックがかけられています。
そのままでは、今自分が使っている別の携帯電話会社のSIMカードを挿して利用することができません。
しかし、下記のような条件で購入すれば、
・毎月の支払い方法をクレジットカード払いにする
・分割2回分の代金を先払いする
他社で購入した機種のSIMロックもすぐに解除してもらえるので、利用することができるようになります。
今回の法改正による変化は、始まったばかりです。
これまでの販売や購入方法とは異なるため、まだ馴染めない人も多いでしょう。
また選択肢が急に広がったことから、何を選択すればいいのか?
迷ってしまうこともあると思います。
しかし、しっかり調べたり、ショップで相談したりして、上手に選択すれば、今までよりも確実にお買得になるはずです。
執筆 迎 悟