業界の今後占う試金石、TBSラジオが進める“人体実験”の中身
同社を含めた多くのラジオ局はこれまで、ビデオリサーチが2カ月に一度実施する1週間分の調査結果のみを聴取率の指標としていた。そんな中、ラジコの登場によりスマホでラジオを聴くリスナーが増加。そのデータを取得できる状況下で「これを活用しない手はない」(同)と判断し、電通との共同開発に乗り出した。現在ビデオリサーチの調査にラジコの聴取データを加えた二つの指標を比較し、番組作りに生かしている。リスナー像がより明確になり、自局内でも「番組に取り組む意識が変化しつつある」(萩原部長)と実感する。
次のステップとして営業活動への利用を見据える。現在は番組制作に限定した活用だが、社内運用を進め信頼性を高めた上で、広告などのビジネスに生かすことも検討する。
ラジオ業界の先行きは明るくない。電通によると、2018年のラジオ広告費は前年比12億円減の1278億円。こうした中、TBSラジオの取り組みは、業界の今後を占う試金石となりそうだ。
