by Mike Mozart

Microsoftは2018年9月にリリースしたセキュリティ報告において、自社製のソフトウェアに全部で61個の新たな脆弱性が発見され、修正パッチを当てたとしています。また、発見された脆弱性のうち17個は、「致命的な脆弱性」だったこともMicrosoftは報告しています。

September 2018 Security Updates

https://portal.msrc.microsoft.com/en-us/security-guidance/releasenotedetail/498f2484-a096-e811-a978-000d3a33c573

Microsoft Issues Software Updates for 17 Critical Vulnerabilities

https://thehackernews.com/2018/09/microsoft-software-updates.html

今回新たにパッチが当てられたソフトウェアには、Internet Explorer・Microsoft Edge・Microsoft Windows・Microsoft Office and Microsoft Office Services and Web Apps・ChakraCore・Adobe Flash Player・.NET Framework・Microsoft.Data.OData・ASP.NETといったものが含まれているとのこと。



by bruce mars

また、Microsoftがパッチを当てた脆弱性のうち、以下の4つの脆弱性は「一般に知られている」そうで、ハッカーに悪用される可能性が高いとしています。

◆1:Windows Critical RCEに関する脆弱性

公開されている脆弱性のうちの1つに、Windows10を含む全てのWindows OSに影響するリモートでのコード実行に関する脆弱性があります。これは、イメージファイルをWindowsが処理する際に発生する問題であり、ハッカーは特殊な処理を行った画像をターゲットに送りつけ、Windows上で表示させるだけで悪意のあるコードを実行可能だとのこと。

◆2:Windowsタスクスケジューラに関する脆弱性

Windowsタスクスケジューラの「Advanced Local Procedure Call(ALPC)」内に存在する脆弱性は、ローカルの攻撃者が対象マシンの管理者権限を取得して悪質なコードを実行することが可能になるそうです。この手法はすでに悪用された事例が確認されているとして、Microsoftは注意を呼びかけています。

◆3:スクリプトエンジンのメモリー破損に関する脆弱性

公開されている脆弱性の中には、WindowsのスクリプトエンジンがMicrosoftブラウザ内のメモリーを適切に処理できないというものもあります。これはユーザーが管理者権限でログインしている場合、ハッカーがリモートで勝手にコードを実行することを可能にするそうで、Microsoft Edge・Internet Explorer 11・Internet Explorer 10などに影響を与えます。

◆4:Windows Hyper-Vのリモートコード実行に関する脆弱性

Windows Hyper-Vとは、Windowsサーバー上で仮想マシンを稼働させる製品ですが、そのリモートコード実行に脆弱性が確認されています。この脆弱性を悪用すると、悪意のあるユーザーが仮想マシン上で悪質なアプリケーションを実行することが可能で、最終的にはホストサーバーのOS上でもコードを実行できてしまうとのこと。

すでにいくつかの脆弱性はハッカーに悪用されているそうで、早めにセキュリティ更新プログラムをインストールすることをMicrosoftは推奨しています。



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