やる気満々で始めたダイエットや筋トレも挫折してしまっては意味がない。そこで、“ちょっとした動作”がエクササイズになるワザを“パーソナルトレーナー・おぜきとしあき”が指南。まずは、苦しい腹筋もせずに“イケてるお腹”を手に入れる6つのメソッドを毎週お届けする。今週は、寝る前や寝起きの状態でできるトレーニング!

Let’s トレーニング!

動作はたった2つ。寝転がって、伸ばした腕を上げ下げするだけ。回数は10回をめどに、可能ならばそれを3セット繰り返そう。ベッドや布団の上で行ってもOK。

1:横になった状態で両膝を曲げ、両手を頭の上に向かってのばす。背中を床から浮かすように、腰骨と肩甲骨で身体を支える状態をキープする

2:腕が床と90°になるように、胸の前まで上げる

動作を動画でもチェックしておこう。腕を上下に動かすスピードは、ゆっくりと行うほうが筋肉に負荷がかかってよい。また、手を下ろした状態は長時間キープしなくても大丈夫。リズムよく上下運動を行おう。

どこを鍛えるトレーニング?

この動作は、小胸筋を鍛えるためのもの。小胸筋とは大胸筋の奥にある、いわゆるインナーマッスルで、腕から肋骨につながっている筋肉だ。腹筋というと、6つに割れたいわゆる「シックスパック」を連想する人は多いかもしれないが、その部分は腹直筋と呼ばれる筋肉で腹部の筋肉のごく一部。しかも、腹直筋には“お腹を引っ込める”役割がない。お腹には大小さまざまな筋肉があり、それぞれに役割を持っている。今回鍛える小胸筋は、垂れてきたお腹を上に“引っ張り上げる”働きを持つ。普段あまり使うことのない筋肉だが、ここが弱ってくるといくら表面の腹直筋を鍛えていてもお腹は垂れ下がってしまうので、“イケてるお腹”を手に入れるためには無視できない。

おぜきとしあきのアドバイス!

「一番重要なのは、背中全体をべったり床につけないこと。肩甲骨を寄せるようにして、その骨と腰の骨(骨盤)で体を支えるようにしましょう。背中の下に手が入れられるくらいの隙間をつねに空けるようにしてください。この姿勢をキープして手を上下に動かすことで、小胸筋を鍛えやすくなります。また、この体勢をキープすることで、姿勢がよくなる効果も得られます」

腕を伸ばした状態でも、小胸筋を伸ばすことを忘れないようにしよう

もっと効果を得たい時のワザ

両腕を上下に動かすだけでは物足りなくなってきたら、まくらなどを手に持って同じ動きをすると負荷が増す。手に持つのはまくらでもいいし、本などでもOK。手近にあるものを活用しよう。

まくらほどの重さでは大して変わらないだろうと思っていたが、腕がテコの役割をするため筋肉への負荷は思った以上に高まった

より高い効果を求めるなら、ダンベルなどを持つのもあり。ただし、その場合は素手やまくらなどの軽い負荷で正しい動作を身に付けてからにしよう。

使用したのは5kgのダンベル。しかし、相当キツイ。特に、腕を下ろす際に床に着かないようにするのは、けっこう本気の筋トレレベル!

ダンベルの持ち方を、ちょっと変えるだけでより筋肉に負荷がかけられる。腕を下ろした際に手首を上方に返すようにすると小胸筋が引き伸ばされ、トレーニング効果が増す

こんなトレーニンググッズあるといいかも!

3〜5kg程度のダンベルが、今回のエクササイズにはベスト。重りの部分が四角形や六角形になっているものならば、床に置いても転がらないので使い勝手がいい。このエクササイズでは1つしか使用しないが、2つセットで持っておくとほかのトレーニングにも役立つだろう。

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執筆:増谷茂樹


>> ベッドで腕を上げ下げ! お腹を“引き上げて”へこませる の元記事はこちら