学生の窓口編集部

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一日2リットル水を飲むとダイエットや健康に良いという説がありますが、実際に一日の水分摂取はどれぐらいが適切なのでしょうか?またどのように水分補給すると身体に良いのでしょうか。食事・栄養アドバイザーの山崎 くみこさんに聞いてみました。

■「一日2リットルの水で健康」は本当でしょうか?

まず大前提で心得ていて欲しいことがあります。それは、一つの情報がすべてではなく、何事もバランスだということです。今回の例で言うと、例えば水2リットル飲むと健康になる、飲まなければ健康になれない、というふうに捉えるとおかしくなります。同じように、トマトを取ればいいとか、糖質をカットすればいいとか、いろんな情報がありますが、捉え方としては、それがすべてではないけど、というところからスタートして欲しいです。

なので、1日2リットルの水で健康というのは、嘘でもあり本当でもあります。

■ではなぜ「一日2リットル」が適量だと言われるのでしょうか?

成人の体に占める水の割合は60%です。主には飲み物や食べ物から補い、尿をはじめとして、便や汗や呼吸から排泄されます。1日1.5~2リットル前後交換しているので、2リットルの水を飲むと健康になるという考え方があります。一口に2リットルといっても、体の大きい人や小さい人、活動量の多い人少ない人によって差が出ますので、体が大きい人や活動量の多い人はより水分を必要としています。

■水分量が足りないと身体はどうなりますか?

水は、体の老廃物を排出してくれる役割がありますので、水分が足りないということは老廃物が出にくいということになります。汗をかきにくかったり、汗や尿の匂いがキツかったりするとその傾向があります。(ここはなかなか一人では気付けないと思いますが)。体の大小に関わらず、1日に1.5~2リットルの水を体は欲しています。飲み方としては、一気飲みではなく、こまめに少しづつ摂ることがオススメです。でも、朝は、寝ている間に汗をかいて血液が濃くなっているので寝起きに最低コップ1杯から500mlは口にするといいでしょう。夏に多い血管が詰まる病気も、明け方に発症することが多いので、もし夜中に目が覚めたら一口二口水分摂取を心がけるとよいでしょう。

■特に夏場の水分補給でのポイントを教えてください。

夏場は冷たいものやお酒を飲む機会が多い方もいらっしゃると思いますが、お酒の場でも、お水も一緒に飲むようにすると、悪酔いしなくなります。汗をいっぱいかく季節は、お水はもちろん、ミネラル分もはいった麦茶などもオススメです。冷たいものが苦手な人は常温のものを摂るといいですよ。

いかがでしたか? 一概に「一日2リットル水を飲めば健康」になるとは言えないものの、1日1.5~2リットルの水を体内に入れる必要があるということは確かなようです。なにげなく摂取しがちな水分ですが、これからは少し意識して自分がどれぐらい一日に水分を摂っているか考えてみてはいかがでしょうか。

取材協力●専門家プロファイル http://profile.ne.jp/
文●山崎 くみこさん(食事・栄養アドバイザー、心理カウンセラー)
http://profile.ne.jp/pf/yamazakikumiko/