日大三vs都立東大和南
本塁打を放った釘宮(日大三)
日大三がお家芸である本塁打攻勢で都立東大和南を圧倒した。1回表、押し出し四球で先制した日大三は3回表、2番新井 仁盛(3年)がバックスクリーンへソロ本塁打。続く3番釘宮 光希(3年)もバックスクリーン弾。二者連続本塁打でこの回2点を追加する。続く4回表にも3点を入れた日大三は、5回表にはこの試合チーム3本目となる9番船山 貴大(3年)の3ランが飛び出し、打者12人の攻めで、計8得点を記録。自慢の長打力をいかんなく発揮し、コールド勝ちを決めた。
ただ小倉監督は、「初回にもっと決めないとだめですよ。4,5回の攻撃をもっと早くから仕掛けないと」と厳しい。初回の攻撃で押し出しによる1点のみだったのが不満だった。もっと強い相手と戦ったとき、突き放しができないと苦しむと言いたいのだろう。
ここで今回はこの試合で本塁打を放った3人を紹介したい。
新井 仁盛は180センチ80キロの大型二塁手。バットを高く掲げて構えて、始動を仕掛けた時、バックスイングを深く取り、レベルスイングでボールを捉える。スイングスピードの速さ、打球の速さ、インパクト時の押し込みの強さといい、高レベルな打者。
とても2番打者とは思えないである。二塁守備は大型選手ながら堅実にこなす。強打型の二塁手として注目を浴びていくのではないだろうか。
釘宮 光希は175センチ75キロと上背はそれほど大きくないが、身体能力が高く、投手としては140キロを超え、打者としてもパンチ力溢れる打撃が魅力。強打者揃いの日大三の選手の中でも芯で捉える技術は頭一つ抜けており、常に芯で捉えた鋭い打球を見せている。
船山 貴大は昨年から出場している遊撃手で、打撃よりも守備面を評価されての出場だ。一冬超えて打撃面で進化を見せており、パワフルな打撃を見せていた。守備がウリの選手が、打撃面で縮こまる必要はなく、このように一発を打てる長打力を持った9番選手がいるのは怖いだろう。
唯一の適時打を放った伊藤選手(都立東大和南)
打線が爆発した試合だったが日大三は、投げても釘宮 光希が最速139キロのストレート、120キロ台のスライダーを中心に5回1失点の危なげない投球をみせた。ただ、ここでも小倉監督は、「いや良くなかったですね。ボールが多かったですよね。もっと強いところとやっていましたら、1点では済まなかったと思います。去年の準決勝はああいう形で負けているので、投手力強化をテーマにこの春をやっています」と厳しい採点。※ 昨年春の準決勝二松学舎大附戦では一挙8失点をしての敗退。
細心の注意を払わないと痛い目に合う事を体験している。だからこそ内容を選手たちに厳しく求めている。今年は釘宮に加え、三輪 昂平(3年)、佐渡 俊太(3年)の2投手の活躍にも期待をしており、その目はすでに次の東海大菅生戦を見ていた。
一方、敗れた都立東大和南。コールドで敗れたものの今大会は創価を破っての3回戦進出。課題と収穫があり意味のある大会となった。125キロ前後を計測する右腕・田村 健(3年)、釘宮から適時打を放ち、盗塁も1つ刺した強肩捕手・伊藤 和矢(3年)はもう少し見てみたい選手だった。日大三、創価と対戦した春の経験を活かし、夏にも強豪校を脅かす戦いを見せてほしい。
(文=河嶋 宗一)
