金賢姫元工作員「国賓扱いにもかかわらず、新情報はなし?」−韓国
大韓航空機爆破事件の実行犯、金賢姫元北朝鮮工作員(48)が21日、長野県軽井沢町の鳩山由紀夫前首相の別荘で、日本人拉致被害者の家族と面会を行った。
21日の昼、金元工作員は、拉致被害者で、北朝鮮で金元工作員の日本語教師を務めた田口八重子さんの息子・飯塚耕一郎さん(33)、田口さんの兄・飯塚繁雄さん(72)に焼肉やキムチなどを直接作ってもてなした。
金元工作員は北朝鮮にいる間、自分と同居し、日本語を教えた田口さんから料理を学び、その腕前を今度は田口さんの長男に伝えた。耕一郎さんは「母親と錯覚するような感じがした」と語った。
金元工作員は4時間40分の面会が終わった後、耕一郎さんに「愛する息子、お母さんは必ず帰って来ます」と記した、自筆のメモを渡している。
また21日の夜には、横田めぐみさんの両親と夕食をともにしながら約3時間半、面会を行った。横田めぐみさんの両親は22日朝に、長野県軽井沢町で記者会見し、面会の内容を語った。
父親の滋さん(77)は、めぐみさんに関する新たな情報は、今回は得られなかったことを明らかにした。金元工作員はめぐみさんと一度だけ会ったと語ったという。一方、母親の早紀江さん(74)は、めぐみさんが猫好きでたくさん飼っていたことや、落語のようなユーモアある表現で周囲をいつも楽しませていたとのエピソードを金元工作員から聞いたと語った。
韓国の複数のメディアも、金元工作員の訪日の様子を報じている。特例措置で訪日を実現させ、国賓級の待遇まで行った日本政府は、金元工作員の新証言に注目しているが、果たして「国賓級の証言は出るのか」と懐疑的な見方を持って、この面会の様子を伝えている。北朝鮮の専門家による「金元工作員は長らく北朝鮮に帰ることができずにいる状況の中、良い情報を持っているとは考えにくい」とのコメントを紹介し、北朝鮮を離れ、長い年月が過ぎ去った今、事実上説得力のある証言は期待できないと指摘している。
北朝鮮はこれまで、田口さんは1986年に交通事故で亡くなったと主張しており、金工作員が北朝鮮を去ったのが1987年だとし、既に20年以上が経過しており、今回の面会で新しい情報を期待することは当初から困難だったと伝えた韓国のメディアもみられた。(編集担当:李信恵・山口幸治)
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