北中米ワールドカップを戦う日本代表の森保一監督が19日、グループリーグ第2戦の前日記者会見に出席し、エルベ・ルナール監督が新たに就任したチュニジア代表との一戦に「局面局面で厳しい戦いになる」と展望した。

 チュニジアは14日の大会初戦でスウェーデンに1-5の大敗を喫した後、サブリ・ラムシ前監督を解任。大会中の監督交代という異例の決断により、かつてサウジアラビア代表を率いて日本との対戦経験豊富なルナール氏が新監督に就任した。守備組織の構築に定評のある指揮官は熱血漢としても知られており、すでに熱気のあるミーティングが繰り広げられているようだ。

 森保監督はそんな不気味な対戦相手について「スウェーデン戦のチュニジアではないと思っている」と警戒を強調。「ルナール監督が選手たちの良さを引き出し、チュニジアの過去の戦いでの良さを出せるところを見い出し、選手たちに落とし込んでいると思う。ルナール監督の熱いパッションが伝わるミーティングコミュニケーションを取っていると思うので、全くの別チームと戦うということを覚悟しなければいけない」と力説した。

 日本は大会初戦でオランダ相手に勝ち点1を獲得し、手応えを感じるスタートとなったが、「選手が非常に良いプレーをしてくれたが、誰も満足していない。オランダ戦の戦いがこのチュニジア戦の勝利を約束してくれるかというとそうではない」と森保監督。「チュニジアは監督も代わって、非常にモチベーション高く、死に物狂いで1戦目の敗戦を取り返し、W杯のグループステージを突破するために戦ってくる。彼らが死に物狂いで戦ってくるというメンタリティに受け身にならず、相手よりも強い気持ちを持って、さらに我々が前進していくんだという気持ちの準備が必要になる」と気を引き締めていた。

 日本にとってW杯グループリーグ第2戦は過去1勝3分3敗と最も勝率の低い鬼門。前回カタールW杯でも初戦でドイツに勝利した後、第2戦でコスタリカに敗れたという苦い記憶が残る。

 森保監督は「前回の痛い思いをした経験を、今回は結果をもって経験を活かせるようにチームとして全力でパフォーマンスするところ、全力で勝利を掴み取りにいくところを、勝って我々のサポーター、国民の皆さんと喜びを分かち合えるようにできれば」と述べ、「選手たちはオランダ戦の戦いはオランダ戦、このチュニジア戦がもっと厳しくなるという戦いを想定して、気持ちの部分でも戦術的な部分も準備してくれている」と選手への信頼を口にした。

 チュニジア戦は1930年に創設されたW杯の通算1000試合目。歴史に刻まれるメモリアルマッチとなる。森保監督は「非常に光栄。W杯1000試合の節目の試合を、ここモンテレイで、我々日本代表とチュニジアとの戦いを世界中の人に注目して見てもらえることを本当に幸せに思っている」と喜びを口にしつつ、「W杯の1000試合という歴史にふさわしいような試合を明日繰り広げたい」と決意を語った。

(取材・文 竹内達也)