北中米ワールドカップを戦う日本代表は17日の練習前、今大会で2度目の選手ミーティングを行い、過去7大会1勝3分3敗という“鬼門”のグループリーグ第2戦に向けて引き締めた。ミーティングの発案者はDF長友佑都(FC東京)。5大会連続出場の経験を活かし、チームがゆるみかねないタイミングに動いた。

 5大会連続のW杯出場を果たした長友自身、過去のグループリーグ第2戦は通算2分2敗の未勝利。2022年のカタールW杯でも初戦でドイツを破った勢いを持続し切れず、格下とみられたコスタリカを相手に拙い試合運びを見せ、終盤の失点で敗れたという苦い記憶を持つ。

「コスタリカがスペインに0-7で負けて、僕らがドイツに勝った時、『コスタリカ(戦)は行けるでしょ』という空気が正直あった。コスタリカに足元をすくわれるというよりは、そういう精神でいるとW杯に足元をすくわれるという感覚。W杯は本当に心して向かわないと、本当に強い覚悟がないとW杯に足元をすくわれる。それは対戦相手というよりW杯ですね」(長友)

 今回もオランダ相手に劇的なドローに持ち込み、同様にゆるみかねないシチュエーション。「カタールの時と同じようなシチュエーションで、初出場の選手もいるし、ピリッと締める必要があると思った」。過去4大会では「W杯期間中に選手ミーティングを2回入れたという経験はなかった」というが、選手たちに異例の訓示を行うことを決めた。

「W杯には4年間かけて、緊張感のあるなかで、プレッシャーのあるなかで準備してきて、1戦目を終えると緊張の糸が切れてしまうというか、どうしても人間なのでそれはある。2戦目ずっと4大会苦戦してきたので、それがないようにもう一回気を引き締めようというのは伝えました」

 今回の対戦相手のチュニジアも前回大会のコスタリカ同様、守りを固めてくる可能性が想定される。その中で長友は「むしろオランダ戦よりも難しくなるかもしれないと思っている。コスタリカの時もそうだったけど、日本に対して引いてくる、守ってくるであろう相手を崩すのは簡単ではないし、今大会を見ていても強豪国がいわゆる格下相手に苦戦するところを見ると非常に難しくなるという感覚がある」と警鐘を鳴らした。

 さらにチュニジアは第1戦スウェーデン戦(●1-5)後、サブリ・ラムシ前監督を解任し、エルベ・ルナール氏を後任監督に招聘。同氏はサウジアラビア代表を率いた昨年3月に日本と対戦し、守備的な戦いで0-0のドローに持ち込んだほか、21年10月のW杯最終予選でもサウジアラビアの監督として日本を破ったことがある嫌な存在だ。

 長友は「正直、不気味だし、嫌ですね。このタイミングで監督交代されるのはスカウティングできないし、どういうメンバーで来るかも分からないし、前から来るのか、引いてくるのか全く分からない状況なのでこれが一番難しい」と警戒を強調。細心の注意をもって挑んでいく姿勢を示した。

(取材・文 竹内達也)