食品消費税率は来年4月から1%、中低所得者への給付含め「実質ゼロ」に…社会保障国民会議の議長案
政府と与野党による社会保障国民会議の実務者会議が17日、国会内で開かれ、来年4月から食料品の消費税率を2年間限定で1%に引き下げる議長案が示された。
来秋と2028年秋には、1%分の税収に相当する給付金を中低所得者に支給し、「実質ゼロ」を実現する内容だ。29年4月に税率を元の8%に戻し、同年秋から中低所得者向けの給付を本格導入する。
議長の小野寺五典・自民党税制調査会長が「とりまとめの方向性」として提示した。会議では、議長案をたたき台に意見集約を進め、月内の中間とりまとめを目指している。
議長案では、「中低所得の現役勤労者」の負担を軽減して手取りを増やすため、新たな制度として「所得に連動したきめ細かな給付」の早期導入を明記した。本格導入は29年秋頃とし、配偶者が高所得の人を給付の対象から外すなど、きめ細かな制度とする。
本格導入までの「つなぎ」として、食料品の消費税減税は27年4月1日から行う。税率0%に引き下げる場合は、レジシステムの改修などで1年程度の準備期間が見込まれており、議長案は、半年程度で導入可能な1%案を採用した。2年間限定とし、29年3月31日に消費税減税を終了させることも示した。
減税期間中は、1%分の税収(年6000億円強)を国民に還元するため、新制度の簡易版を2回に分けて「先行導入」する。配偶者の所得などに関係なく、幅広く中低所得の現役勤労者を給付対象とする。
消費税減税と新制度の先行導入をセットで実施することで、議長案では「全体として実質ゼロ化を実現する」とうたった。自民と日本維新の会は2月の衆院選の公約で、食料品の「消費税ゼロ」に向けた検討加速を掲げており、公約との整合性を確保する狙いがある。
中低所得者の支援策としてこれまで議論してきた税額控除(減税)と組み合わせた「給付付き税額控除」については、「継続して検討を行う」と記した。税額控除を組み合わせると事務負担が重くなるため、当面は給付のみで対応する。
