13日、正佳中華文明探索館で公開された「越王者旨於睗剣」。(広州=新華社配信)

 【新華社広州6月17日】中国から海外に流出し、今年のオークションで国内に買い戻された戦国時代の青銅剣「越王者旨於睗剣(えつおうしゃしおせきけん)」が、13日の中国文化・自然遺産デーに合わせて広東省広州市の正佳中華文明探索館で公開された。

 同館の林晋(りん・しん)さんによると、剣の持ち主は越王勾践(こうせん)の子で、越国第4代君主の者旨於睗(鹿郢、鼫与とも)。勾践の後を継いで南方に覇を唱えた英主で、中国の歴史を戦国時代へと進めた重要人物の一人とされる。

13日、正佳中華文明探索館で公開された「越王者旨於睗剣」。(広州=新華社配信)

 越王者旨於睗剣の全長は53.5センチ、幅5.5センチ。剣格(つば)は逆凹字形で、両面に二重輪郭の鳥虫書体で「越王越王」「者旨於睗」の銘文があり、字の彫り口にはトルコ石が一部残っていた。剣首(柄頭)は凹面の円盤状で、春秋戦国時代では比較的珍しい文様だった。林さんは「これまで見てきた中で状態が特に良い者旨於睗の剣の一つで、当時の呉越の鋳剣技術の高さがうかがえる」と語った。

 越の歴代の王が所持した「越王剣」は、中国に伝わる青銅製武器の重要な系統の一つで、各王の剣の現存数はそれぞれ異なる。者旨於睗の剣は十数本あり、中国国家博物館や浙江省博物館などが収蔵している。

13日、正佳中華文明探索館で公開された「越王者旨於睗剣」。(広州=新華社配信)

 今回の越王者旨於睗剣の帰国は、中国の越王剣の収蔵体系をさらに充実させ、中国古代の軍事史や工芸史、社会発展史などを研究、普及させる上での貴重な一次資料となった。(記者/膺璇)