クレープ専門店5選|紅茶やワインと楽しむ甘くない一皿
昨今ますます人気のクレープはシンプルに生地を楽しむものからさまざまな具材をトッピングしたものまでぐっと広がりを見せています。その味わいはまさに、「おとな」向き。食事系も充実したグルメなひと皿が集まりました。紅茶やワイン、シードルなどとともに軽やか気分でお楽しみください。
品のよい甘みとバターの香りあふれる凛としたおいしさ『moderato on the green(モデラート オン ザ グリーン)』@用賀
世田谷の住宅街に忽然と現れる欧風ガーデン。その景色を望むナチュラルな店内の風情には、エレガントなクレープがよく似合う。
店をディレクションするのは、料理家の植松良枝さん。
クレープをメニューの主役に据え、定番は6種。季節により、旬のフルーツや野菜を用いたシーズナルクレープもさまざまお目見えし、四季を感じる皿を意識しているという。
まずはシンプルな「シュガーバター」を。口に運べば、しっとりむっちり。噛むとバターのコクがじゅわっと広がって生地となじみ、たまに砂糖がジャリッとリズミカルな響きとともに顔を出す。押しつけを感じさせない軽やかな味がうれしい。
シュガーバター950円、ブレックファスト(ディンブラ)850円

『moderato on the green(モデラート オン ザ グリーン)』(手前)シュガーバター 950円 (奥)ブレックファスト(ディンブラ) 850円 端はパリッと香ばしく。上にのせたバターの切り方さえ美しい。『teteria』の茶葉で淹れる紅茶と相性抜群
もうひとつ、フレッシュな国産レモンをぎゅっと搾っていただく「ソルティレモン」も忘れがたし。爽やかな香りと酸味に、バスク地方の湧水から作られるアニャナ塩田の塩が小気味よく共鳴して、生地の旨さをぐっと鮮明にする。
春を感じる、そんな味わいだ。

『moderato on the green(モデラート オン ザ グリーン)』2024年にオープン。大きな窓から射し込む陽光が心地いい
[店名]『moderato on the green(モデラート オン ザ グリーン)』
[住所]東京都世田谷区用賀1-26-16世田谷ガーデン倶楽部内
[電話]なし
[営業時間]11時〜17時(フード16時LO、ドリンク16時半LO)、土・日:11時〜18時(フード&ドリンク17時LO)
[休日]月・火
[交通]東急田園都市線用賀駅東口から徒歩約10分
もちっ、ふわっ。クレープ愛が生む驚きの口あたり!『Saint Denis Cafe(サン ドニ カフェ)』@三鷹
一度食べたら虜になり、以来恋焦がれているのが「ミル・クレープリー」だ。そもそもできたてミルクレープって食べたことあります?
ミル・クレープリー800円

『Saint Denis Cafe(サン ドニ カフェ)』ミル・クレープリー 800円 もちっ、ふわ、とろっの絶品!
温かさが残る生地は驚くほどもっちもち、重なる層からカスタードのコクと生クリームの軽い口当たりを併せもつ芳醇なクリームがあふれ出し、その多幸感たるや!
店主の矢作三郎さんは、フランス各地で修業後、都内で人気フレンチを立ち上げた人物。確かな技術を土台に研究してたどり着いた生地は、ひと晩寝かせて焼くのが流儀だ。気温に応じて日々調整も欠かさず、クリームもソースも手作りする実直さに頭が下がるばかり。
ちなみにクレープは10種あり、焼き方も異なる。浅く焼くミル・クレープリーに対し、クレープはしっかり火を通して粉の風味を引き出しつつサクッと軽快な仕上がりに。これがまた香り高くハマるのなんの。
「安く出したいじゃん」と、お値段は400円から。あっぱれです!

『Saint Denis Cafe(サン ドニ カフェ)』店主 矢作三郎さん きれいな黄金色に焼き上げる
店主:矢作三郎さん「生地オンリーでも旨いクレープを目指しました」

『Saint Denis Cafe(サン ドニ カフェ)』クラシックなビストロの風情
[店名]『Saint Denis Cafe(サン ドニ カフェ)』
[住所]東京都三鷹市下連雀4-21-18・1階
[電話]なし
[営業時間]12時〜20時半(19時半LO)※クレープは生地がなくなり次第終了
[休日]月・日
[交通]JR中央本線三鷹駅南口から徒歩約10分
※クレープのテイクアウトは店内利用とは別の併設店窓口でのみ注文可
穏やかな味わいにフランスの風と店主の人柄を感じる『Creperie ARMORIQUE(クレープリー アルモリック)』@鎌倉
正三角形に折りたたまれたクレープ。このスタイルは、店主が昔フランスで出合ったクレープを元にしているとか。
旅先で惹かれたフランス菓子。脱サラして歴史ある料理学校『ル・コルドン・ブルー』に学び、鎌倉大町の住宅街に夫婦でクレープ専門店を開いたのは21年前だ。以来、変わらぬ味で愛され続けている。
メニューは、甘いクレープと蕎麦粉のガレットが中心。両面しっかりと焼かれたクレープはさくっと歯切れがよい。旨みや塩気が出しゃばりすぎず、まあるいとでも言おうか。
バターと砂糖580円、塩キャラメルアイスクリームのトッピング+460円、シードル(ボウル)580円

『Creperie ARMORIQUE(クレープリー アルモリック)』(手前)バターと砂糖 580円 塩キャラメルアイスクリームのトッピング +460円 (奥)シードル(ボウル) 580円 温かい生地と冷たいアイスが溶け合い、シードルの発泡感と合う
「お好みでパリパリにもしっとりにもできますよ。そんなオーダーしてくれる人はあまりいないけどね」と、笑う店主の吉崎俊義さんの穏やかさそのままのような。
香り豊かなアイス5種もすべて手作り。とくれば、試してほしいのが、一番シンプルな「バターと砂糖」のクレープに「塩キャラメルアイスクリーム」のトッピング。焦がした砂糖の香ばしさが誘う深い余韻……ああ、シアワセなり。

『Creperie ARMORIQUE(クレープリー アルモリック)』オーナーシェフ 吉崎俊義さん
オーナーシェフ:吉崎俊義さん「鎌倉散策がてらぜひ気軽に立ち寄ってください」

『Creperie ARMORIQUE(クレープリー アルモリック)』アットホームな店内
[店名]『Creperie ARMORIQUE(クレープリー アルモリック)』
[住所]神奈川県鎌倉市大町2-2-34-1
[電話]0467-22-7186
[営業時間]9時〜17時(16時半LO)
[休日]水・木
[交通]JR横須賀線ほか鎌倉駅東口から徒歩約8分
パティシエのひと工夫が光る華麗な味わい『EQUALLY(イクアリー)』@豪徳寺
一見シックだが、味わえば華やか。こちらのクレープには、そんな魔力がある。まるでケーキやパフェを食べているような贅沢感……。
塩キャラメルのホットクレープ1067円、ピスタチオジェラート添え+440円、タムラシードルBRUT(Alc.9%)1100円

『EQUALLY(イクアリー)』(手前)塩キャラメルのホットクレープ 1067円、ピスタチオジェラート添え +440円 (奥)タムラシードルBRUT(Alc.9%) 1100円 カリッモチの食感と香ばしい焦がし感、発酵バターが調和。自家製ジェラートのトッピングもOK
というのも、パティスリーの名店で研鑽を積んだ店主の友納滉一さんをはじめ、焼き手は全員がパティシエだ。
素材にもとことんこだわり、生地には相模原の農家から仕入れる新鮮な卵、北海道産牛乳やカルピスバターなどを厳選。マダガスカル産バニラを惜しみなく使っているのも特徴だ。これらのバランスで、粉の旨みがありつつ口どけのよい理想の食感になるのだとか。
軸となる8種のホットクレープのほか、朝昼夕と時間帯に合わせて多彩なクレープが登場するのも楽しい。メニューにより焼き加減やバターを塗るタイミングを変えているから、それぞれ表情も豊か。
フランス産ピュレで作ったソースやコンフィチュールをあしらったり、旬の果物やハーブ使いも巧みだ。緻密に構築された味わいに満足感はひとしお!

『EQUALLY(イクアリー)』シェフパティシエ 友納滉一さん パティシエクレープブームの火付け役
シェフパティシエ:友納滉一さん「自分たちらしいクレープを!と常に考えています」

『EQUALLY(イクアリー)』焼き菓子なども販売
[店名]『EQUALLY(イクアリー)』
[住所]東京都世田谷区豪徳寺1-46-15豪徳寺レーベル2階
[電話]なし
[営業時間]8時半〜18時(17時半LO)
[休日]火・水(祝日の場合は営業)
[交通]小田急小田原線豪徳寺駅から徒歩3分
ビストロ視点のさりげない”塩梅”にハマる『繁邦(しげくに)』@恵比寿
大人の隠れ家というとありふれた表現だけど、ここはそう形容するにふさわしい。高円寺の人気パン屋『しげくに屋55ベーカリー』オーナーのご子息が、仲間と一緒に始めた店で、旨いもの好きの大人たちが集う。
日中は朝9時からモーニングを楽しめるベーカリーカフェ、夜はビストロフレンチとして盛況だ。
で、ベーカリーカフェ限定のクレープがとにかく旨い。潔いほどシンプルなのだが、ゆえに風味が際立つ。
クレープ1100円、ホットコーヒー(エチオピア シダモ ベンサ ウォシュド)750円

『繁邦(しげくに)』(手前)クレープ 1100円 (奥)ホットコーヒー(エチオピア シダモ ベンサ ウォシュド) 750円 もちっと感がたまらない!
生地はパンにも使う佐賀県産小麦”さちかおり”を用い、ひと晩寝かせたもの。強力粉ならではのもちもち感と小麦の香り、しっかり焦がしたグラスフェッドバターの妖艶な風味をまとった、ここだけの味だ。
フライパンで焼き上げる絶妙な厚みとほのかな甘み、仕上げにマルドンの海塩をひと振りするのがいかにもビストロ的。
添えられた発酵バターを塗れば奥深く、生レモンを搾ると爽やかに。うん、最高にいい。朝食にブランチに味わったら気分上々だ。

『繁邦(しげくに)』(右)マネージャー:川合海斗さん、(左)シェフ:花田遼さん 立ち上げメンバーは若き才に溢れる
マネージャー:川合海斗さん、シェフ:花田遼さん「昼間の営業時はパンの販売も行っています」

『繁邦(しげくに)』ライブ感と温かみのある店内
[店名]『繁邦(しげくに)』
[住所]東京都渋谷区恵比寿南1-14-15ラ・レンヌ恵比寿3階
[電話]03-6451-2422
[営業時間]ベーカリーカフェ:9時〜15時(日は〜17時半)、レストラン:17時半〜23時(日は19時〜)
[休日]月・火
[交通]JR山手線ほか恵比寿駅西口から徒歩約3分
撮影/西崎進也、取材/飯田かおる
※写真や情報は当時の内容ですので、最新の情報とは異なる可能性があります。必ず事前にご確認の上ご利用ください。
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※月刊情報誌『おとなの週末』2026年5月号発売時点の情報です。
