スターバックス がウェイトベストを発売。フィットネスと組む意外な舞台裏

記事のポイント
スターバックスはウェイトベストやフィットネスアプリとの連携で、フィットネス需要を取り込もうとしている。
「Back to Starbucks」計画の一環として、ライフスタイル系コラボレーションを継続的に強化している。
GLP-1時代の健康志向に対応し、高タンパク商品やヘルシースナック展開を拡大している。
最新のパートナーシップを見るかぎり、スターバックス(Starbucks)が掲げるライフスタイルの目的地になるという目標には、ヘルス&ウェルネスの要素も加わるようだ。
限定ウェイトベストとストラバの22分チャレンジ
スターバックスは5月後半、ファッション&ライフスタイルブランドのKBB by カラーナ(KBB by Kahlana)の創業者であるカラーナ・バーフィールド・ブラウン氏がデザインした、数量限定のスターバックス・ウェイトベスト(重りを内蔵したベスト型のトレーニングギア)を発売し、「朝のルーティンをレベルアップする」と発表した。
このフィットネスベストは、2月に発売されたスターバックスのボトル入りコーヒー&プロテインドリンクから着想を得たものだという。22ドル(約3300円)のベストには、朝のフィットネスを楽しむ着用者がドリンクを持ち運べるよう、スターバックスのコーヒー&プロテインドリンクを収納できる専用ポケットが付いている。
ベストはKBB by カラーナのWebサイトで5月21日から販売された。スターバックスによれば、この新作ベストのデザインは「ソーシャルメディアでのウェイトベストへの強い関心」を踏まえたものであり、5ポンド(約2.3キロ)のカスタマイズ可能なウェイトでレジスタンス運動を可能にするという。
ベストのコラボレーションと並行して、5月21日から6月18日にかけて、スターバックスはフィットネスアプリのストラバ(Strava)とアプリ内チャレンジを実施する。
これは、スターバックス・コーヒー&プロテイン1本あたりのタンパク質量22グラムにちなみ、1日22分間のウォーキングまたはランニングを10日以上行うことを参加者に呼びかける内容だ。チャレンジを達成した参加者は、ウェイトベストが当たる抽選に応募できる。
「Back to Starbucks」計画下でのコラボレーション強化
スターバックスの今回の取り組みは、ザック・ポーゼン(Zac Posen)、ローラーラビット(Roller Rabbit)、ハローキティ(Hello Kitty)などを含む、同社が継続的に展開しているライフスタイル関連のコラボレーションの一環だ。このパートナーシップ戦略は、スターバックスCEOのブライアン・ニッコル氏のもとで進められている「Back to Starbucks」計画の一部でもある。
これまでのコラボレーションの多くは健康志向の商品やサービスに関するものだったが、カラーナ・バーフィールド・ブラウン氏やストラバとの提携は、スターバックスが消費者の健康とウェルネスに対する意識の高まりに適応しようと真剣に取り組んでいることを示している。
「人々は朝のルーティンを複雑にするのではなく、シンプルにしたいと考えている」と、スターバックスで北米コーヒーパートナーシップのブランドマーケティング担当シニアディレクターを務めるブライアン・スミス氏は語る。「今回のパートナーシップは、慣れ親しんだ朝の習慣を最大限に活かすことをめざしたものである」。
同氏はさらに、スターバックス・コーヒー&プロテインとウェイトベストの組み合わせは「お客様が一日のはじめ方をより意図的にデザインできるよう手助けするものだ」と付け加えた。
クラウドのポップコーン拡大とGLP-1時代への対応
スターバックスはまた、クラウド(Khloud)のポップコーンを全米のより多くの店舗で展開することで、ヘルシー商品強化の動きをさらに加速させている。
今回の拡大を記念して、今週クラウドとスターバックスは、クラウドのホワイトチェダー・プロテインポップコーン1袋と、グランデサイズのトロピカル・バタフライ・リフレッシャーをセットにした「クロエ・カーダシアンのサマースナックコンボ」を1万個無料で配布する。
アンデル(Andel)の創業者兼CEOであるジェイ・ブレグマン氏は、スターバックスがフィットネスとのコラボレーションや高タンパクメニューを追加するのは、こうした動きを後押しするトレンドの多さを考えれば理にかなっていると述べた。
ブレグマン氏は、ヘルス&ウェルネスの目標が人気を集めていること、そしてとくにGLP-1製剤を使用している人々のあいだで、よりよい飲食物の選択肢への関心が高まっていることを指摘した。こうした消費者の幅広い意識転換は、ほとんどの小売業者が追えないほどの速さで、人々が何をどのように買うかに影響を与えている。「これは食品にとどまらない。アパレル、結婚式、ジムの会員などでも、同じ動きがみられる」とブレグマン氏は語った。
調査会社のガートナー(Gartner)でシニアディレクターアナリストを務めるカサンドラ・ソチャ氏は以前、Modern Retailに対し、スターバックスは「顧客を呼び戻すための道筋として、自社の店舗を単なる通り過ぎる場所ではなく、わざわざ訪れる目的地として再活性化することを明確に打ち出してきた」と語っていた。デザイナーやほかのブランドとのパートナーシップは、その存在感を取り戻す取り組みの大きな柱になっている。
「スターバックスは何百万人もの人々にとって日常の習慣だ」とブレグマン氏は語る。「だから、その人々が変わるときには、スターバックスもともに変わらなければならない」。
[原文:Starbucks pushes into health and wellness with new collaborations]
Gabriela Barkho(翻訳、編集:藏西隆介)
