5人目の代表として名前が呼ばれた直後、顔をくしゃくしゃにして大粒の涙をこぼした中村遥香【写真:中戸川知世】

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THE ANSWER編集部・カメラマンフォトコラム

 体操の世界選手権(10月・オランダ)代表選考を兼ねたNHK杯(東京体育館)は16日、全日本の得点の半分を持ち越した女子の最終日が行われ、合計154.378点で14位だった18歳・中村遥香(なんば体操クラブ/相愛学園高)が、チーム貢献得点による選出として代表に内定した。名前が呼ばれた瞬間、こぼれた涙に代表にかける想いが伝わってきた。(写真・文=THE ANSWER編集部・中戸川 知世)

 あまりにも瞬間的に流れた涙だった。

 すべての競技を終え、行われた代表発表。5枠のうち、4人は得点上位者ですでに内定しており、注目は団体で貢献できる選手を選ぶ残り1枠。会場を緊張が包む中、呼ばれたのが「中村遥香」の名前だった。

 その瞬間、歓声の上がった方向へレンズを向けると仲間に祝福されながら、もう涙を拭う中村がいた。コーチらとハイタッチしながらも顔をくしゃくしゃにしてすすり泣き、壇上へ向かう途中で大粒の涙をこぼした。先に選出された仲間に声をかけられると、やっと笑顔を見せた。

 呼ばれてから姿が見えるまでの3秒ほどの間に、感情があふれ出たその様子に、私は代表にかける強い想いを感じた。

 16歳で2024年パリ五輪に出場し、昨季はアジア選手権で団体、個人総合でともに銀メダルを獲得。今季の代表選考は全日本に続いてNHK杯でもミスが続き、3種目めの平均台終了時点で心が折れかけていた。

 しかし、最後の床運動では全体4位の13.466点と意地を見せ、ラスト1枠に滑り込んだ。代表決定後は「本当に今回は無理だと思ったし、何回も諦めそうになったので、本当にめちゃくちゃ安心しているし、嬉しい気持ちでいっぱい」と涙をこらえ、安堵の気持ちを吐露した。

 今大会はシニア1年目の同門、15歳・西山実沙が初優勝を遂げた。さらに若い世代からの突き上げに刺激を受けながら、中村は涙を拭って、また世界の舞台に歩みを進める。

(THE ANSWER編集部・中戸川 知世 / Chise Nakatogawa)