伝説の麻薬王の”右腕”にも接触...!丸山ゴンザレスが見た世界の麻薬ビジネス「危ない裏側」

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伝説の麻薬王の実兄に接触

「僕は海外へ取材に出る際、銃撃戦に巻き込まれる覚悟を常に持っている。だから、危険な目に遭ってもうろたえることはないんです」

『クレイジージャーニー』(TBS系)でおなじみのジャーナリスト・丸山ゴンザレス氏(48)。同氏の新著『ナルコトラフィコ』(講談社)は、発売後即重版がかかるなど大きな反響を呼んでいる。同書で丸山氏は、コロンビアやメキシコといった国の麻薬カルテルや覚醒剤の製造工場の取材を通じ、麻薬ビジネスの裏側を詳らかにした。

麻薬ビジネスの歴史をひも解くうえで、欠かせない人物がパブロ・エスコバル(享年44)だ。パブロはコロンビアの犯罪組織「メデシン・カルテル」の創設者であり、’80年から’90年代初頭のアメリカにおける麻薬取引を独占。1993年にコロンビア国家警察との銃撃戦の末に射殺されるまで、莫大な資産を築き、“麻薬王”などと呼ばれた。

「パブロ・エスコバルが、世界にコカインを流通させたのは間違いありません。彼が登場するまで、コロンビアのコカインの流通は小規模なものでした。パブロは、独自の才覚でアメリカやヨーロッパなどにコカインを大量に輸送できるシステムを作り上げたのです。

パブロが革新的だったのは、輸送におけるリスクの補償を行ったこと。従来、輸送の途中で事故が起きたり摘発されたりして商品が届かなかった場合、それは買い手側の損失になっていた。しかし、パブロは返金や追加の麻薬の発送で補償したのです。パブロの手腕によって、『メデシン・カルテル』は世界のコカイン市場の80%を支配するまでに成長していきます」

『ナルコトラフィコ』には、この伝説の麻薬王の右腕と呼べる人物のインタビューが掲載されている。パブロの実兄、ロベルト・エスコバルだ。

「ロベルトは『メデシン・カルテル』の元幹部で、パブロと一緒に麻薬ビジネスの拡大に関わってきました。ロベルトはとても警戒心が強く、なかなかインタビューを受けてくれない。質問項目は事前申告したうえで厳しく制限され、『知らない』『答えられない』ということも多かった。インタビューの場の作り方で、彼には“負けた”と感じましたね」

また、丸山氏は近年の麻薬カルテルが「凶悪化しやすい傾向にある」と見ている。

「かつてカルテルの間には『敵対する組織の人間は襲っても、その家族は絶対に襲わない』といった暗黙のルールがあった。しかし、現代のカルテルにはそんな紳士協定は存在しなくなりました。長期的な目線で組織を運営するより、目先の利益を優先するようになったと感じます」

実際、『ナルコトラフィコ』には、取材の過程で起きた危険なエピソードが登場する。