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ネットが全部ボットになる未来、あるかも?

現在インターネット上にある新しいウェブサイトの3分の1以上がAIによって作られたものであることが、インペリアル・カレッジ・ロンドン、スタンフォード大学、インターネットアーカイブの研究者たちによる研究論文で判明しました。

完全AI作成のサイトは17%

この研究は、インターネットアーカイブのWayback Machineが、ChatGPTがAIブームの火付け役となった2022年後半から2025年半ばまでに収集したデータをもとになっているとのこと。研究者たち調査したところ、2025年5月時点で、インターネット上に新しく公開されたウェブサイトの35.3%がAIの手を借りて作られていて、そのうち17.6%は完全にAIで生成されたものだということが分かりました。

ネット上の活動の大半は人間ではなくボットによるものだという「インターネット終焉説」が、もはや現実となってきているのかもしれません。これは世界をコントロールするために意図的に行われていると主張する陰謀論寄りの人たちもいるわけですが...。

今回出てきた3割という数字は、これまでの調査結果ともだいたい一致しているとのことです。エッジネットワークサービスのCloudflareは、インターネット上のトラフィック全体の約3分の1がボットによるものというレポートを2025年9月に発表しています。その数日後、同社のCEOマシュー・プリンス氏があるポッドキャスト番組に出演し、AIがオンラインでの情報共有のあり方を完全に変えてしまい、オンライン上の知識に対する力が一部の大手テック企業に集中するというかなりありえそうな予想を語りました。

Cloudflareのレポートより前に発表されたデータセキュリティ企業Impervaが発表したレポートでは、2024年に初めて自動化されたサーフィン(ボットによる閲覧活動)がインターネット上で人間の活動を上回り、ウェブトラフィック全体のおよそ半分を占めるようになったと報告されています。レポートは、これは「AIや大規模言語モデルの急速な普及が大きな要因になっている」と結論づけています。

AI生成の詐欺サイトから政治工作まで

AIによって生成されたウェブサイトがインターネット上にどれほど広がっているかが分かるような事例も存在します。詐欺師たちが人をだますためにAIツールを使って次々に偽サイトを作り出しているのも一例です。また、AIは報道機関の記事を盗用したり、検索エンジンで引っ掛かることだけが目的のゴミサイトを量産したりするのにも使われています。

さらに、Model Republicのレポートによると、OpenAIが支援するスーパーPAC「Leading The Future」と関係するウェブサイトでは、AIを批判する人たちを叩くために、ほぼAIが書いたニュース記事が大量に公開されていたとのことです。

ただ、今回の研究はこれまでのレポートよりもさらに踏み込んだものとなっていて、ボットが本当にインターネットを乗っ取ってしまったのか、そしてそれが世間で言われているような結果につながっているのかを探っています。AIがインターネットに広がっていくにつれて、ネット上で使われる言葉や情報の正確さも変わっていってしまうのではないかと心配する声は多くあります。研究チームは、AIコンテンツに支配されるネットの未来について、アメリカの成人の多くが抱いていると言われる6つの考え方を検証しています。ただ、実際に当てはまっていたのはそのうち2つだけだったそうです。

AIによる事実誤認は意外と少ない

研究の結果わかったことは、AIで作られたオンラインコンテンツが実は想像されていたほど事実関係に誤りがなかったということです。それだけでなく、外部リンクを使って情報源を引用していたり、同じような文体で個々の書き手らしさが失われてしまったりすることもなく、よく指摘されるような内容は薄いけれど長い、だらだらした文章というわけでもなかったということも分かりました。

ただ、予想通りだったのは、AIコンテンツが増えるほどユニークなアイデアや多様な視点の幅が狭まり、文章がだんだん当たり障りのないものになり、わざとらしいくらい明るい感じになっていく、ということでした。

OpenAIのCEOサム・アルトマン氏も、このような見せかけのポジティブさを認めています。昨年、OpenAIがAIコーディングエージェントのCodexをリリースした後、巨大掲示板サイトRedditの競合製品「Claude Code」のコミュニティ で、なぜかOpenAIのCodexがやたら絶賛されていたのを見たアルトマン氏は「ボットの投稿っぽい」と感じたと語っています。

この研究はまだ第一歩にすぎませんが、いずれはユーザーがネット上で信頼できる情報を見分ける手助けをしてくれるツールに育っていくかもしれません。研究チームは404 Mediaの取材に対して、この現象を継続的に追いかけるためのツールを開発中だと話しています。「カテゴリーや言語ごとに、どんなタイプのウェブサイトが一番影響を受けているのかを細かく分析して、その影響がどこにまで広がっているのかを、もっと丁寧に伝えていくのが目標」とのことです。

Source: The Impact of AI-Generated Text on the Internet, Cloudflare, The Wall Street Journal, 404 Media(1, 2), MIT Technology Review, Model Republic, Tech Crunch

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