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ジャック・ドーシー、イーロン・マスクを出し抜く!

イーロン・マスクは昨年、Grok Imagineを「AI版Vine」だとアピールし、その際に動画共有サービス「Vine」の動画アーカイブも何らかの形で復活させるかもしれない、と匂わせていました。

ところが、Twitterの共同創業者であるジャック・ドーシーが資金提供するアプリが、先回りしてそれを実現しちゃいました。

Vineってどんなサービスだった?

Vineはもともと2013年、ドーシーが率いていた頃のTwitter傘下で公開されたサービスでした。TikTokやInstagram リールといった縦型動画プラットフォームができる道筋を作った「短尺動画SNSの先駆者」と言ったところでしょうか。ローガン・ポール、レレ・ポンズ、ライザ・コシーなど、今をときめくネットスターたちのキャリアの出発点にもなっています。しかし、Twitterは2017年にVineを閉鎖。

そして今、実験的なオープンソースプロジェクトに資金を出しているジャック・ドーシーのオンライン集団「And Other Stuff」が、Vine復活を後押しした、という流れです。

新生「Divine」は、6秒のループ動画を楽しめるアプリで、オリジナルのVineプラットフォームから50万本ものクラシック動画のアーカイブも収録しています。アプリは昨年ベータ版として発表されましたが、2026年4月末にApp StoreとGoogle Playで正式にローンチ。

今のところ招待制ですが、運営会社によると、今後数ヶ月のうちに広く展開していく予定とのこと。

Devineはどうやってできた?

このアプリの生みの親は、元Twitter社員でAnd Other Stuffのメンバーでもあるエヴァン・ヘンショウ=プラス氏。ポッドキャストシリーズ『Vine: Six Seconds That Changed the World』を聴いたことがきっかけで、Vineを蘇らせようと思い立ったんだとか。

とはいえDivineはあくまで独立したアプリであり、旧TwitterのXや元のVineプラットフォームとは一切関係がないとのこと。プロジェクトはオープンソース技術と、分散型プロトコルのNostrの上に構築されています。日々増えていくVine動画のコレクションは、ArchiveTeamとInternet Archiveが保存してきたものから集められました。

Divineは、今どきのSNSアプリとは一線を画している点がいくつかあります。まず、一つの企業が管理する中央集権的なサーバーに頼るのではなく、プラットフォームは分散型のインフラ上で動いているそうです。これによって、クリエイターが自分のコンテンツに対する所有権やコントロールをより強く持てるようになる、と運営は説明しています。

AIはできるだけ排除!

また、DevineはAIをできるだけ排除する方向を目指していて、FAQページでは「生成AIコンテンツを検出する多層的なアプローチ」を取っています。さらにユーザーは、フィードを表示しているアルゴリズムにも自分の意思をもっと反映させられるようになるとのこと。

広告収益を最優先する単一のレコメンドエンジンに縛られるのではなく、Divineではより大きなアルゴリズムのエコシステムの中から、ユーザーが好きなものを選べる仕組みになるそうです。

Vineを分散型ネットワーク上で復活させることで、過去のあらゆる失敗をついに正そうとしている。Vineでビジネスモデルを見つけられなかったことは、隠しようのない事実だ。Divineの根本的な原則は、クリエイターが自分のコンテンツとフォロワーを常に完全にコントロールできること。それによって、自分たちで収益源を生み出し、育てていけるようになるんだ。

と、ジャック・ドーシーはプレスリリースで語っています。