「原油高」vs「油井閉鎖」…米国とイラン、オイルパニックの中で持久戦(2)
いつイランの原油貯蔵庫があふれ油井を強制的に閉鎖する状況に至るかに対しては見方が分かれている。
トランプ大統領は1週間前に「イランの石油インフラが3日以内にまひするだろう」と述べたが、これは事実と違った。むしろJPモルガンなどではイランの原油貯蔵施設がまだ一カ月程度は持ちこたえられるだろうという見方を出した。これに対し第1次トランプ政権で米財務省外国資産管理室(OFAC)に勤務したミアド・マレキ氏は「過去(第1次政権)ではタンカー、外国港湾の助けでどうにかタンクが満杯になるのを避けたが(迂回輸出まで閉ざされた)今回は本当に強制閉鎖状況を迎えることになるだろう」と予想する。
◇「トランプ大統領、原油価格上昇防ぐための手段縮小」
原油価格負担に直面したトランプ大統領もやはり原油価格を下げるための手段がますます制限されている。ワシントン・ポストはこの日、「原油価格急騰による国民の不満が増幅される中で原油価格安定化に向けたホワイトハウスの対応手段は減っている」と報道した。
トランプ政権は石油価格を引き下げるため先月に戦略石油備蓄1億7200万バレルを放出し始めた。また、米国船舶に米国の港湾間運送独占権を付与するジョーンズ法に対する猶予措置を90日延長する一方、ロシア産原油と関連した一部制裁を一時的に中断し、夏季の高濃度エタノール混合ガソリン販売制限規定まで解除した。
追加対応策としては連邦政府の油類税を廃止したり米国産原油の輸出禁止まで議論されている。しかし戦争前に1ガロン当たり3ドルに満たなかったガソリン価格は1日基準4.39ドルに高騰したが、連邦油類税はガソリンの場合、1ガロン当たり18.3セント、軽油は1ガロン当たり24.3セントにすぎない。油類税をなくしても効果が限定的だろうという評価だ。また、米国産原油の輸出禁止もやはりトランプ大統領の核心支持基盤とされる石油業界の強い反発に直面する可能性がある。
ホワイトハウスのロジャース報道官は「トランプ大統領は原油価格とガス価格を記録的な速度で数年来の最低水準に下げ、ホルムズ海峡の海上交通が正常化すればエネルギー価格は再び急落するだろう」と主張している。しかし双方の交渉が平行線を描き終戦だけでなくホルムズ海峡の開放時期がいつになるかも計りにくい状況が長期化している。
