衛星データ×AIの解析サービス「SateAIs API」β版が公開 無料プランで船舶検知や油膜検出が可能に
株式会社スペースシフトは2026年4月28日、衛星データ解析ブランド「SateAIs(サテアイズ)」のAPI(β版)を公開しました。ブラウザ上でアカウントを登録するだけで、衛星データのAI解析を誰でも試すことができます。
「依頼するもの」から「自分で使うもの」へ
衛星データの解析はこれまで、データの調達や前処理、解析アルゴリズムの実装といった多くの工程を個別に整える必要があり、専門知識を持つ技術者や数週間の契約調整が欠かせない領域でした。
今回公開された「SateAIs API」は、こうした一連の工程をAPIリクエスト1つに集約したセルフサーブ型のサービスです。解析したい海域や地域を指定してリクエストを送るだけで、データの取得から前処理、AI解析の実行、結果の配信までをサービス側で一括処理し、解析結果をGeoJSON形式で受け取ることができます。スペースシフトはリリースのなかで、衛星データ解析を「依頼するもの」から「自分で使うもの」へ変えていくとしています。

4種類のAI解析を提供
β版では、欧州の地球観測プログラム「Copernicus」のSAR(合成開口レーダー)衛星「Sentinel-1」のデータを活用した4つの解析が提供されます。SAR衛星は天候や昼夜を問わず地表を観測できるという特長があります。
提供される解析は、指定した海域の船舶位置を自動検出する「船舶検知AI」、海面上の油膜を自動検出する「オイルスリック検知AI」、2つの時期のデータを比較して新たに建てられた建物を検出する「新規建物検知AI」、そして指定地点の変化を時系列で検出する「時系列変化検知AI」の4種類です。解析結果は非同期ジョブ方式で処理され、完了後にダウンロードできます。なお、対応する解析の種類は順次拡大される予定です。

無料プランで月最大5万平方キロメートル相当の解析が可能
β版では無料プラン(Freeプラン)が用意されており、アカウント登録後すぐに全種類の解析を試すことができます。毎月500クレジットが付与され、公式ドキュメントでは最大約5万平方キロメートル相当の衛星画像解析に対応すると説明されています。5万平方キロメートルは関東地方(約3万2400平方キロメートル)を上回る広さにあたります。クレジットは毎月1日にリセットされ、未使用分の繰り越しはありません。
スペースシフトは今後、有料プランの展開やSDKの提供、解析メニューの拡充を予定しており、衛星データ解析の社会実装をさらに進めていくとしています。
文・編集/sorae編集部
参考文献・出典スペースシフト - スペースシフト、誰でも使える衛星データ解析API「SateAIs API」β版を提供開始SateAIs API Docs - PricingSateAIs API Docs - How it works
