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小田急電鉄が、駅員を通じて利用客に手渡している「Thank you(サンキュー)カード」。忘れ物を届けた人や、体調を崩した人の救護に協力した人に、感謝の気持ちを込めて渡される小さな1枚だ。

配布が始まってから、この春でちょうど10年。取り組みを通じて、駅員と利用客のあいだには、以前よりも自然に「ありがとう」の言葉や会話が交わされるようになったという。

●2016年から続く「Thank youカード」の正体

「駅員さんに落とし物届けたらなんかもらえた!!」

4月上旬、Threadsに投稿された一文が、ささやかな反響を呼んだ。

ちょっとした親切の帰り道に、そっと手渡される1枚のカード。大人の心までほころばせる、小田急の粋な計らいだ。

これまでも、カードを受け取った人たちがSNSに投稿し、たびたび話題となってきた。

小田急電鉄によると、正式名称は「Thank you カード」。2016年3月28日に配布が始まり、小田急線の全70駅で、駅係員のみが所持している。

「お忘れ物をお届けいただいたことに対する感謝の気持ちと責任を持ってお預かりしますという気持ちを込めて実施しているものです」(小田急)

渡されるのは、忘れ物を届けたときや、具合の悪い人の救護に協力したときなど。窓口以外で手渡すこともあるが、列車運行の安全確認中や混雑時など、状況によっては渡せない場合もあるという。

●「ありがとう」を伝えやすくなった10年間

10年続けてきて、何が変わったのか。小田急の担当者は「カードをお渡しすることで、お客さまへ感謝の言葉をお伝えしやすくなったことや、お客さまと会話をさせていただく機会の増加につながっていると認識しております」と話す。

今後については「現時点では終了の予定はございません。時代やお客さまのニーズに合わせて、感謝の伝え方を検討してまいります」としている。

ちょっといいことをした帰り道、ふいに受け取るかもしれない1枚。その小さなカードが、誰かの1日をそっと温かくしているかもしれない。