本場の札幌味噌ラーメンを食べるなら!食べ歩き歴40年余・1万軒超えのご当地グルメ通がおすすめする店4軒

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転勤シーズンにご紹介する札幌と福岡のご当地グルメシリーズ。先週の博多ラーメンに続き、今週は札幌味噌ラーメンを取り上げます。札幌と同じ北国で生まれ育った筆者にとって、熱々の味噌ラーメンは今も心に残る思い出の味です。子供の頃、父親に連れて行ってもらった山形市内のラーメン屋さんが大好きで、厳しい寒さのなか食べた味噌ラーメンは本当に美味しかった。

ネギやもやしがたっぷりのその一杯は、縮れ麺を持ち上げると味噌(たぶんニンニク入り)と小麦の香りが混ざり合った、ふくよかな匂いが鼻孔をくすぐる。その瞬間が大好きでした。場所も店名もうっすらとしか覚えていませんが、帰省するたびにその界隈をウロウロしてしまいます(笑)。いつか同じような味噌ラーメンに巡り合いたいものです。

ねぎたっぷり『喜来渡』と昭和な『ねるら』の魚介濃厚味噌ラーメン

では、お薦めの「札幌味噌ラーメン」をご紹介します。最初に取り上げるのは『喜来渡(きらいと、札幌市中央区)』です。札幌で食べる味噌ラーメンの中で、先に記した思い出の味に一番近いお店です。2000年に創業。すすきのの有名なアーケード街「狸小路商店街」に店を構えます。

喜来渡

何せ同店の「みそラーメン」は野菜の量がとても多く、麺はまったく見えません。地元では「ねぎマウンテン」と呼ばれているとか(笑)。

喜来渡(みそラーメン)

メンマと挽肉の風味、麺をリフトした時に感じる香りは、山形の味噌ラーメンを思い出させます。次に、こりこりと美味しい枝豆とビールをあわせ、またラーメンへ。幼い頃を思い出す、至福の時間を過ごしました。

つづいて『ラーメンねるら(札幌市中央区)』をご紹介します。冬は雪まつり、夏はビアガーデンで有名な「大通公園」からほど近い場所にあります。数年前に初めて訪問したのですが、今にも壊れそうな古い建物に入っており、昭和の雰囲気が色濃く漂っています。その趣を映像に残そうと、同店では映画の撮影なども行われたようです。

ねるら

まずはビールと「出汁巻き玉子」でほっこり。目玉焼きもオムレツも、卵料理はどんな形にしてもおいしいですよね。

ねるら(出汁巻き玉子)

続いて「魚介濃厚味噌ラーメン」が到着しました。魚介濃厚スープに魚粉を加えたようですが、それほど濃くもなく丁度いい感じです。同店は魚介の香る、あっさりとしたスープの醤油ラーメンも人気です。

ねるら(魚介濃厚味噌ラーメン)

この記事を書いている時にあるニュースを発見しました。なんと、昨年(2025年)12月19日をもって、同店はいったん店を閉めたようです。先に記したように建物が古く、ついに立ち退きにあったよう。店頭に貼ってある「次の店舗は全力で探している最中です」という店主の言葉が、一日も早く実現することを切に願います。

東京で本場の味を楽しめる『あさひ町内会』、札幌の人気店『けやき』

さて、ここで一服。次に、東京で味わえる絶品札幌味噌ラーメンをご紹介したいと思います。その前に、少し「札幌味噌ラーメン」の歴史を振り返ってみましょう。札幌も他の地域と同様、かつては醤油ラーメンが主流だったようです。その後、1961年(昭和36年)年に「味の三平」が味噌ラーメンを出したのが始まりだと言われています。その後、「純連(すみれ)」が創業し、家族が「純連(じゅんれん)」と「すみれ」という二つの店を出しました。そこで修業して独立する人も急増し、同系統の味を出す店舗が増えていったと言われています。この系列は人呼んで「純すみ系」。ラードやニンニク、味噌の使い方など、パンチの効いた熱々のスープが大きな特徴です。

ご紹介する東京の味噌ラーメンのお店は「純すみ系」と言われる『あさひ町内会(東京都板橋区)』です。何とも面白い名前ですね。マスターの出身である北海道の地名から名付けたそうです。さすが道産子。地元愛、ラーメン愛があふれています。土曜日の14時頃うかがうと、10名ほどのラーメン好きが並んでいます。約40分で入店。券売機で「味噌ラーメン」と「ミニカレー」、「ビール小瓶」を購入し、カウンターに座りました。

あさひ町内会

ほどなくして、食事が一気に到着。まずはカレーを一口。おお!、めちゃくちゃ本格的!!。かなりスパイスが効いていて、ゴロっとした牛肉が口の中で存在感を放ちます。町中華や町蕎麦屋にある「おふくろカレー」も大好きですが、これも悪くない。辛さでビールが進み、スパイスと炭酸が胃を刺激しさらに食欲をかき立てます。

あさひ町内会(ミニカレー)

続いて、「味噌ラーメン」が到着しました。スープを一口すすると「純すみ系」らしいパンチのある旨みがじんわり広がります。少し濃いめの味ですが、スープ割りやお酢で調整したり、たっぷりのった生姜を混ぜて味変を楽しんだりできる、アレンジ自在の名店です。都営地下鉄三田線・板橋区役所前駅から徒歩圏にある、個性的な店名のラーメン店。皆さまもぜひお立ち寄りください。

あさひ町内会(味噌ラーメン)

では、札幌にある絶品味噌ラーメンをもう1軒紹介して、最後にしたいと思います。札幌広しと言えど、筆者が一番よく通っているのが『けやき すすきの本店(札幌市中央区)』です。創業は1999年。特徴は濃厚な味噌スープで、「純すみ系」をさらに進化させたような味でしょうか。一口スープをすすった瞬間に虜になり、深夜まで続く長い行列にも関わらず、出張や旅行のたびに訪れています。

けやき(味噌ラーメン)

現在は新千歳空港にも店舗があり、旅行の空き時間にも気軽に味わうことができます。白髪ねぎがなぜかこのラーメンにベストフィットします。スープと麺の相性も言うことありません。写真の整理が悪く、添付の写真は本店ではなく新千歳空港店かも知れませんが、この美しく、しかもいかにも美味しそうな外観を楽しんでくださいませ。味噌ラーメン好きなら絶対に食べて欲しい「けやき」。ぜひお試しください。

先週の博多ラーメンに続き、今週は札幌味噌ラーメンをご紹介しました。最後に、新千歳空港でのエピソードをひとつ。ある日、同空港で、男性高校生10人ほどが飲食店の案内ボードを見ながら「ラーメン食べたいね」と盛り上がっていました。思わずその会話に割り込み、「国内線ターミナルビル 3Fにある『けやき』、めっっっちゃ旨いよ」と、恥ずかしくて普段使わない若者言葉を駆使して紹介したところ、彼らは目をキラキラさせながら聞いてくれました。

「本店がすすきのにあってさぁ」、など滔々と語ってしまいましたが、あとで考えると、彼らは札幌の夜の社交場は知らないかもですね(笑)。まぁいずれにしても、あのあときっと「けやき」に行ってくれたと思います。食の情報は嬉しいし、そしてやはり口コミの力は大きいとつくづく感じました。当記事もそんなお手伝いが出来ればうれしいです。

文・写真/十朱伸吾

おとなの週末Web専属ライター。全国のご当地グルメを求めて40年余。2013年には、“47都道府県食べ歩き”を達成した。訪れた飲食店は1万軒をゆうに超える。旅と食とお酒をこよなく愛するオプチミスト。特にビールには一家言あり。競馬と写真とゴルフも趣味。週1の自転車ツーリングとサウナでダイエットにも成功した。好きな言葉は「発想力は移動時間に比例する」。

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