2026年WBCはベネズエラに敗れ敗退(C)共同通信社

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「米国での準々決勝は、1次ラウンドとは別の大会だと思いました」

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 こう言うのは、WBC韓国代表を密着取材したジャーナリストの室井昌也氏(ストライク・ゾーン代表)。韓国は4大会ぶりの準々決勝進出を決めたものの、ドミニカ共和国相手に0-10でコールド負け。韓国球界を長年、取材し続け、WBCも第1回大会から6大会連続で追った室井氏は、今回のWBCについてこう続ける。

「ドミニカの投手のボールは質が高く、打者はパワーだけではなく、技術も高い。強振はせず、うまくミートしているにもかかわらず、打球速度が速い。走塁、スライディングを含めてハイレベルで、チーム内での個々の選手の役割もしっかりしている。第1回、2回と日本が連覇し、韓国も準決勝進出、準優勝を果たした。日本は第5回大会でも優勝。WBCではアジア勢も上位にいけるんじゃないかというイメージを持ちがちですが、今回、多数のメジャーリーガーを招集した本気のライバル国の凄さを目の当たりにした。これは今後において重要な経験とはなりましたが、投手も野手も、さまざまな部分で力をつけ、一つ一つのプレーの精度を高める必要があるでしょう」

 これは、同じく準々決勝でベネズエラに負けた日本も同じだ。選手は口々にメジャーリーガーを擁する本気のベネズエラ勢との実力差を痛感。このままでは2029年か30年に予定されている次回大会でも苦戦は必至だろう。

 それ以前に、28年ロサンゼルス五輪への出場も危うくなってきた。日本はWBCで優勝を逃したため、五輪出場権を獲得するには、27年プレミア12でアジア最上位国になる必要がある。韓国に加え、台湾との激戦は必至。24年の同大会では決勝で台湾に敗れてもいる。日本がプレミア12でロス五輪出場権を得られる保証は全くない。ちなみに、プレミア12では豪州やイタリアなどの欧州・オセアニア勢の最上位国にも1枠が与えられる。

 仮にプレミア12でアジア最上位国になれなければ、28年3月までに予定されている最終予選で優勝しなければならない。アジア、欧州、アフリカ、オセアニアの各選手権上位チームが残り1枠をかけて争う最終関門では、今回のWBCでベスト4に躍進したイタリアや1次ラウンドで接戦を演じた豪州と争う可能性がある。

 まして近年の侍ジャパンは予選免除で国際大会に出場してきた。最後の1枠を争うような激闘を経験していないうえ、開催時期が公式戦開幕直前となると、日本人メジャーリーガーの招集はおろか、選手の人選も困難を極めるだろう。

 プレミア12以降の大会で、WBC同様にピッチコム、ピッチクロックが採用されるかは不透明だが、五輪に合わせるとすれば導入は避けられない。韓国台湾ではその両方が採用されているが、日本だけが出遅れているのが現状だ。

 ルール的にも後手に回らざるを得ない侍ジャパン。まさかのロス五輪予選落ちも十分にあり得る。

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 ところで、侍ジャパンは今回のWBCで「負けるべくして負けた」と言っても過言ではない。最大の敗因はいびつな選手編成にあるが、そもそも「井端監督の高圧的な姿勢で招集の芽が摘まれていた」との指摘も噴出した。肝心の采配も、敵将から「データ分析に基づいているように感じない」酷評される始末…。いったい現場では何が起きていたのか。

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