「くふうカンパニー」の「ハヤテ223」に対する“契約解除”問題で球団社長が単独取材に応じる…球団の今後は?(静岡)
[くふうカンパニー」がプロ野球・くふうハヤテの運営会社「ハヤテ223」との契約解除を発表した問題で、球団社長がDaiichi-TVのカメラの前でインタビューに応じました。気になる球団の今後は?
(くふうハヤテ 池田 省吾 球団社長)
「話がものすごく正直大きくなりすぎてちょっとびっくりしてるとこもあるんですけども」
プロ野球ウエスタンリーグ・くふうハヤテベンチャーズ静岡のネーミングライツを巡る問題で、球団社長が初めてテレビカメラの前で語りました。
「チーム名はくふうハヤテベンチャーズ静岡です」
静岡県内初のプロ野球球団が誕生しチーム名が決まったのは2024年の1月。
金融議場などを手掛ける「ハヤテグループ」の子会社である「ハヤテ223」がチーム運営を担い、そこに、球団のネーミングライツを取得した結婚・不動産などの情報サイトを運営する「くふうカンパニー」がサポートする形で業務提携を結び、「くふうハヤテベンチャーズ静岡」というチーム名になったのです。
その際に語られた両社の思いとは…。
(くふうカンパニー 穐田 誉輝 代表)
「球団名に込めた思いはベンチャーズにしたが『新しい世界に果敢に挑戦する』といった思いを込めて付けた名前、そして最後に『静岡』という地名をつけて、静岡の皆さんに愛されるように、そして日本全国、世界の野球大好きな方に喜んでいただけるような球団になってほしいという意味合いを込めて決めた」
(ハヤテ223 杉原 行洋 代表)
「くふうカンパニーもベンチャー企業、挑戦心を失わない。ハヤテ自体もベンチャー魂を持ったグループで居続けたいと思っているし、何よりも球団自体が66年ぶりの挑戦というベンチャー魂を持っており、非常に馴染みがいいのかなと」
こうして新たな挑戦が始まった「くふうハヤテベンチャーズ静岡」。しかし、プロ野球チームの壁は高く、戦績は初シーズンは28勝84敗8分で最下位。今シーズンは35勝86敗2分で、最下位と、チームとしての戦績は振るいませんでした。
しかし、あくまでチームの目標は「育成・再生・勝利」。一軍のある球団で活躍できる選手を輩出することが目標。この2年間で2人がセ・パ12球団入り、2025年は宮路投手が韓国プロ野球球団へとステップアップしています。
そして、「くふうハヤテ」3年目のシーズンに向け準備を進める中、11月28日…。
(くふうカンパニー)
『当初より期待していた露出がされなかった』
「くふうカンパニー」は、「ハヤテ223」がネーミングライツの一部契約不履行があったとし、資本業務提携契約書の解除を通知したと発表。これに対し、2日後「ハヤテ223」は…。
(ハヤテ223)
『当社に債務不履行は存在せず当社は本契約を適切に全うしております』
契約に問題はなく、今季を終了したが、球団ネーミングライツ料は未だ支払われていないと反論。
すると、「くふうカンパニー」が12月1日、ユニフォームなどの球団ロゴについて、「HAYATE」や「H」で表記され「くふうハヤテ」や「ベンチャーズ」の表記が一切なかったことが「ネーミングライツの債務不履行そのもの」であると反論しました。
泥沼化する県内球団のネーミングライツを巡る問題について、県民は…。
(三島市民)
「2つの会社が仲良くやってほしい。協力して若手の選手を盛り上げるチームを考えてほしい」
(静岡市民)
「援助しているなら当然(帽子などに)名前を入れるべきプロならスポンサーの名前入れるべきじゃないか。せっかくなら、もう少し盛り上げるべきだと思う」
「くふうハヤテ」の本拠地である「ゅ~るスタジアム」では、2日も選手たちが練習する姿が。
新入団選手も発表される中、今後の球団運営は大丈夫なのか…、いったい何が起きているのか、池田球団社長に、2日、話を聞きました。
(くふうハヤテ 池田 省吾 球団社長)
Q.昨シーズン分は支払われていた?
「そうですね 今シーズンという書き方なのでそうですね」
昨シーズン分は、あくまで支払われていて、今シーズン分の支払いはされていない現状だといいます。また、「くふうカンパニー」側が主張するロゴ掲出や詳しい契約内容についても質問をしました。
(くふうハヤテ 池田 省吾 球団社長)
Q.反論の中にあった、帽子だったりユニフォームの中に「くふう」というものが一文字もなかった。これに関してはいかがですか?
(くふうハヤテ 池田 省吾 球団社長)
「それ以上の事はお答えできない。リリース以上のことは、ちょっと今、対応検討中なのでお答えできない」
一方、「くふうカンパニー」に取材をしたところ、「契約の内容など詳細についてはお答えしかねる旨ご理解いただけますと幸いです。現時点では、具体的なコメントは控えさせていただきます」としています。
両者の主張がかみ合わない中、元プロ野球選手で、「福岡ソフトバンクホークス」取締役の経験も持つプロスポーツビジネスの専門家である小林至教授は今回の騒動について…。
(桜美林大学 健康福祉学群 小林 至 教授・プロスポーツビジネスの専門家)
「スポンサー契約の経験が乏しい新規参入球団と、広告価値を最大化したいスポンサー…双方のコミュニケーション不足があるんじゃないかな…というふうに見ています。ネーミングライツ契約に限らずね、このプロスポーツチームのスポンサー契約というのは、契約書の細部まで明確に定めるのが通常なんですよ。今回、2軍への新規参入というのが、ほぼ初めてのケースですよね。もしかすると、それ(契約書の詰めを)をやってないのかもしれませんね。新規参入だけにね」
今回、「くふう」サイドがユニフォームや帽子などへの表記が不十分だと主張している点については…。
(桜美林大学 健康福祉学群 小林 至 教授・プロスポーツビジネスの専門家)
「普通は、2軍だろうが1軍だろうが、ユニフォームを含めて着用するものは全てNPBに許可を出すんですよ。広告のロゴの大きさも、ミリ単位まで全部定めて。ネーミングライツのね、契約の不履行かどうかというのは、これも契約書に示された条件を満たしているかどうか、この一点なんですよ。なので両者が契約書を付き合わせれば分かる話で…」
また、「ハヤテ」サイドが、今シーズンのスポンサー料について「くふう」サイドから支払われていないと主張している点については。
(桜美林大学 健康福祉学群 小林 至 教授・プロスポーツビジネスの専門家)
「プロスポーツの世界の慣習では、シーズン開幕前に前払いします。『くふうカンパニー』って上場会社ですからね。『支払いはこの時期に』と契約書に書いてある」
最後に、小林教授は「くふうハヤテ」に対し、今回の騒動を教訓に地元密着の姿勢を大切にして欲しいと話します。
(桜美林大学 健康福祉学群 小林 至 教授・プロスポーツビジネスの専門家)
「やはり大型スポンサーに頼るモデルというのは、こういったリスクがあるんですよ。地域密着球団というのは100社。小口のスポンサーを集めていく方が体力も高まるし地域との連携も深まるので、今後は、そうやってやっていったらいいんじゃないかなって気がしますね」
チーム名になっている「くふうカンパニー」が契約解除を通知する中で、経営に影響はないのでしょうか。
(くふうハヤテ 池田 省吾 球団社長)
「きのうNPBの中村事務局長がお話いただいた通り、財務チェックも必ずやっていただいていてOKで、来シーズンの参戦も間違いないという風にお話いただいてますので、しっかり足元固めながら、経営、運営をやらせていただくというところで変わりはない」
スポンサー数も昨シーズンから倍に増え、NPBにも現状を細かく報告し球団経営には問題がないとしていますが、コーチ陣の相次ぐ退団や選手の大幅な入れ替えもある中で、チーム運営については。
(くふうハヤテ 池田 省吾 球団社長)
「あと2~3人増えると思います。取り急ぎ決まってる選手を、まず発表して、皆さんの心配を解消していく。コーチ人事はこれからなので、決まったら、その都度、発表させていただきます。来シーズンへ向けても準備を着々と進めていますので、全く心配ないというところでお待ちいただいて間違いないです」
