白石聖(撮影:加古伸弥)

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 Prime Videoで配信中のドラマシリーズ『私の夫と結婚して』で、主人公の親友でありながら裏切りを重ねる江坂麗奈役を演じた白石聖。同名のウェブ小説を原作に、『ザ・グローリー ~耀かしき復讐』などのアン・ギルホが監督を務め、脚本に大島里美を迎えて描かれる本作で、これまでにない“ヒール”の顔を見せた白石に、ヒール役への思いや役作り、“海外”への意識について話を聞いた。【インタビューの最後には、サイン入りチェキプレゼント企画あり】

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ーー韓国の監督との現場は初めての経験だったと思います。アン・ギルホ監督の作品もお好きだったようですね。

白石聖(以下、白石):実はオファーをいただく前に、アン・ギルホ監督の『ザ・グローリー ~耀かしき復讐』(以下、『ザ・グローリー』)を観ていたんです。マネージャーさんとも「面白いですよね」と話をしていて、その矢先にお話をいただいたので、個人的にものすごくご縁を感じて。ぜひやりたいと思いました。

ーー『ザ・グローリー』のどういうところに魅力を感じていたんですか?

白石:『ザ・グローリー』も復讐劇なのですが、ヒール役の描かれ方がとても魅力的で、単なる悪役ではなく、人間としての背景がしっかりあったのが印象的でした。『私の夫と結婚して』においては麗奈がヒール役にあたるので、そういった演出を自分も受けられるのなら、ぜひやってみたいと思いました。

ーー麗奈は視聴者から“嫌われる”ことも覚悟のキャラクターですよね。

白石:そうですね。でもそれは役者冥利につきると思っていて。私はヒール役が物語の中でとても重要だと思っていて、イチ視聴者としてもすごく惹かれるところがあるんです。そういう考えが根底にあるので、視聴者の方に嫌われてしまう可能性があるとしても、演じられるのがすごく嬉しかったですし、実際に演じていてもすごく楽しかったです。

ーー感情を爆発させるシーンもありましたが、難しさを感じたりは?

白石:やっぱり、映像で観ると自分の感情表現が思ったより控えめに見えることがあるので、少し大げさなくらいがちょうどいいと感じました。感情を爆発させるのは勇気がいるものですが、監督から事前に「いろんな表情をしてほしいから、表情管理を研究しておいてほしい」と言われていたので、監督の期待に応えられるよう、自分なりに研究して臨みました。

ーー実際に映像を観てみて、どのように感じましたか?

白石:「嫌な顔してるな~!」って(笑)。自分でもビックリするような表情をしていて、それが面白かったです。今まで自分が見せたことのない表情を引き出してもらえたと感じました。

ーー麗奈というキャラクターに共感できる部分はありましたか?

白石:表面的にはなかなか共感しづらいんですが、背景にある寂しさや覚悟には切なさを感じました。彼女にとって美紗(小芝風花)がすべてで、その思いが歪んでしまった、悲しい人だなと思いながら演じていました。

ーー美紗役の小芝風花さんとのやりとりについても教えてください。

白石:美紗と麗奈という親友同士を演じるにあたって、風花ちゃんとたくさんコミュニケーションを取りました。作品を通じて仲も深まったと思いますし、今でも仲良くしてくれている大切な存在です。

ーー麗奈のように“復讐”とまではいかなくとも、「見返したい」という気持ちや嫉妬心は誰しもが持っている感情だと思います。オーディションで役が決まるなど“ライバル”も多い芸能界はなおさらだと思います。

白石:オーディションもそうですが、自分がやりたかったけどできなかった役や作品を目にする機会も結構あって。もちろん「自分がやりたかった」という気持ちも芽生えるのですが、個人的には自分のところに来てくれた役を大切にしたいなと思っています。そういう“縁”を大切にしたいです。

ーー悔しい気持ちはあまりない?

白石:自分がやりたかった役を他の方がやっているのを見ると、悔しさを感じることはもちろんあります。でも、「こういうアプローチがあったんだ」というように、自分ではなかったことを割り切って捉えるかもしれません。だからこそ逆に、自分のところに来た役は「絶対に手放したくない」と思えるんですよね。

ーー今回の作品は海外で観られる機会も多いかと思います。

白石:韓国ドラマの持つエッジの効いた演出や激しい感情表現に惹かれていたので、今回の『私の夫と結婚して』でそうした魅力が日本の視聴者だけでなく、世界の方々にも届くのは嬉しいことです。「他の国の方々と繋がれる」というのも今回やってみたいと思った理由のひとつだったので、海外の方にも楽しんでいただけると嬉しいです。和菓子や日本の風景など、“日本らしさも”描かれているので、そういった文化的な側面も楽しんでもらえたらと思います。

ーーそれこそ雪村螢子役を演じられた『幽☆遊☆白書』も海外の方から大きな反響があったのでは?

白石:すごくありました! InstagramのコメントやDMに、日本語じゃない言語のコメントをたくさんいただくようになって。世界的な人気のある作品に出させていただけたことの大きさを実感しましたし、原作ファンの方が多い中で自分が演じた螢子を受け入れてもらえることができてすごく嬉しかったです。

ーーこの作品もそうなるといいですね。2026年放送のNHK大河ドラマ『豊臣兄弟!』なども控えていますが、なにか今後の展望があれば教えてください。

白石:自分の目標を明確に口にするのが苦手なのですが、まずは今自分のそばにいてくれる人たちを大切にすること。その上で、ご縁が広がり、表現を通して誰かの心を動かせたらいいなと思っています。

(取材・文=宮川翔)