YouTubeチャンネル「ナカイドのゲーム情報チャンネル」が公開した動画で、ゲーム評論家のナカイド氏が、人気スマートフォンゲーム『ヘブンバーンズレッド』(以下、ヘブバン)のアップデートを巡る騒動について、その背景と運営側の意図を詳細に解説している。

動画の冒頭でナカイド氏は、現在Steamで「圧倒的不評」の評価が下されている現状に触れ、「ナーフ、不評という言葉だけが独り歩きしている」と指摘。具体的に何が起きているのか、2,000人を超える視聴者から寄せられた情報や資料を基に分析を進めた。

『ヘブバン』は、KeyとWFSが2022年にリリースしたドラマチックRPGで、「ストーリーが魅力のコマンドバトルRPG」として知られている。ナカイド氏はヒットの要因を「キャラクターの人気が高く、その魅力からガチャを引くユーザーが多い」と分析し、「『FGO』のようだ、と思うのも無理はありません」と、同ジャンルの成功例と比較。2022年にヒットした本作は、中国版のリリースも控えるなど事業は順調で、売上も「まだまだサービス終了を懸念する水準ではない」状況だったと述べた。

しかし、その状況は一変した。ユーザーの大きな反発を招いた主な原因は、大きく3つあるとナカイド氏は解説している。

・「無限OD」戦術の仕様変更
『ヘブバン』には「オーバードライブ(OD)」という必殺技システムがあり、スキルでゲージを溜めて発動すると、SP回復、スキル攻撃力アップ、追加ターン獲得といった効果が得られる。特に「SS豊後弥生(ユニゾン)」というキャラクターの登場により、ODゲージを無限に溜められる、通称「ずっと俺のターン!」という戦術が理論上可能になった。これにより、「『何十時間もかければ際限なく攻略が可能になり、ランキングが壊れてしまいました』」という状況が発生した。特に数少ないランキングコンテンツである「アーツバトル」では、ハイスコアが上限に達するプレイヤーが続出し、「『完スト(カウンターストップ)しているランキングは、ランキングとして成立していませんよね』」と指摘するほど、ランキングが形骸化した。運営はこれを受け、ODにクールタイムと回数制限を設け、連続発動を制限する措置を取った。ナカイド氏は「おそらく、この事態を重く受け止めた運営が、OD自体の連続発動を制限する決定をしたのだと思います」と推察している。

・ダメージ計算式の変更
以前の『ヘブバン』では、バフやデバフを重ねることでダメージが指数関数的に増加する計算式が採用されており、理論値では10億前後のダメージが出る、いわゆる「インフレ」状態であった。これに対し、運営はダメージ計算式を乗算から加算に変更した。この変更は、ライトユーザーには恩恵があったものの、これまで「『100の強さだった人は30くらい』」になってしまうなど、「課金しているユーザーほど不利になる変更でした」。ナカイド氏は「強いプレイヤーほど影響を受けることになりました」と、この変更が熱心なユーザーの不満を増幅させたと分析している。

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