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熊本県の蒲島知事がきょう(4月15日)任期を終えました。『県政史上最長』となる4期16年の道のりを振り返ります。

【写真を見る】【熊本県政史上最長】蒲島知事 4期16年の軌跡 ~財政再建・くまモン誕生・災害・ダム・半導体~

【1期】『変革と決断力』訴え挑んだ2つの問題

農協職員からアメリカ留学、そして東大教授と異色の経歴を持つ蒲島知事が新知事に就任したのは今から16年前。

蒲島知事「きょう、この日から皆さんとともに熊本の夢の実現に向けて頑張っていきたい」(2008年4月16日)

変革と決断力を訴え県政のトップとなった蒲島知事。まずは危機的な状況に陥っていた財政の再建に取り組みました。

そして次に取り組んだのは川辺川(かわべがわ)ダム問題でした。

蒲島知事「白紙撤回し ダムによらない地域対策を講じていくことを表明します」(2008年9月11日)

ダム建設を白紙にすると表明。国の公共事業の在り方に一石を投じました。

【2期】『分身』が世界を駆ける

蒲島知事「できないことは言わない、言ったことはやるという観点からこの4年間進めていきたい」(2012年3月26日)

このように語り、2期目をスタート。九州新幹線全線開業を機に登場したくまモンは変貌を遂げながら海外でも人気になり、知事のいわば分身として熊本の情報発信には欠かせない存在となりました。

しかし、2期目の最終日前日、未曽有の災害が熊本を襲います。

【3期】生活再建とインフラ整備に奔走

蒲島知事「1日も早い被災者の生活再建と被災地の創造的復興を果たすことが蒲島県政3期目の最大の責務」(2016年8月3日)

「震災前の姿に戻すのではなく、よりよい復興を」。次の災害への備えや生活再建に留まらず、熊本空港や道路網など関連したインフラ整備も進めていきます。

そのような中で4期目に入った2020年7月。人吉球磨地方を豪雨が襲いました。

【4期】川辺川ダムの「方針転換」

蒲島知事「ダムはいらん、それでも治水はできると言ったのが私の2008年です。でも今はそれは言えません」(2020年11月19日)

球磨川流域の甚大な被害を目の当たりにした蒲島知事は、白紙から一転、流水型、いわゆる穴あきダムの建設を国に求めると表明したのです。

蒲島知事「平時には流れを止めずに清流を守り、洪水時には確実に水を留める流水型のダムを加えることが現在の民意に応える唯一の選択肢だと確信するに至りました」

「命と環境を守る」決断だと訴えました。しかし、ダムに水が溜まると、村の一部が水没する五木村(いつきむら)の振興についてはまたも翻弄される形となりました。

TSMC進出で変わる熊本

蒲島知事が「100年に1度のビッグチャンス」と称したのが台湾の大手半導体メーカーTSMCの県内進出でした。

すでに発表されている第2工場も含めた県内での経済波及効果は2030年までで10兆5000億円以上と見込まれています。※九州経済調査協会 調べ

蒲島知事「熊本を目覚めさせ、躍動し、飛躍する県に変えていくという目標は今その姿を見せ始めています」(2024年2月9日)

「夢に溢れた16年間だった」

TSMCに関連し交通渋滞や地下水への懸念、そして水俣病問題などはバトンを渡しつつ、この16年を蒲島知事はこのような表現で総括しました。

蒲島知事「多くの逆境に見舞われた蒲島県政だったと思いますが、それ以上に夢に溢れた16年間ではなかったかなと思っています」