VARの判定に納得がいかない様子だったマスカット監督。写真:金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部)

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[J1第29節]横浜 0−2 神戸/9月29日/日産スタジアム

「1点を返せれば、そこから自分たちの流れになると思っていましたが、チャンスを活かしきれなかった」

 9月29日に行なわれたJ1第29節で、ヴィッセル神戸に0−2で敗れた横浜F・マリノスのケヴィン・マスカット監督は、試合後にそう振り返り、悔しさを滲ませた。

 序盤は互いに強度の高いプレーを見せ、一進一退の攻防が続いた。しかし23分、大迫勇也にPKを決められ先制を許すと、これで勢いに乗った神戸に押し込まれ、43分には武藤嘉紀に追加点を奪われる。

 ビハインドを背負った横浜は68分にナム・テヒ、74分に宮市亮と吉尾海夏を投入し、攻撃を活性化させる。そして相手の足が止まってきた終盤は、ヤン・マテウスが強烈なミドルシュートを放つなど、相手ゴールに迫るシーンを何度か作った。だが最後までネットを揺らすことができず、タイプアップの笛が鳴った。
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 28節終了時で、2位の横浜と首位に立つ神戸の勝点差はわずか「1」。勝てば順位が入れ替わる状況だっただけに、マスカット監督は試合後の会見で、「結果を飲み込むのは難しい」と肩を落とした。

 それでも、「最後まで諦めない姿勢、強さをしっかり出してくれた」とピッチで戦った選手たちを称え、「自分たちはここで止まることはないし、まだ何も終わっていません。諦めることなく、強い気持ちでまた準備したい」と前を向いた。

 また、会見ではVARが介入したPK判定に苦言を呈した。

 自陣エリア内で武藤がシュートを試み、エドゥアルドがブロックした19分のシーンだ。映像を見る限りではあるが、接触はあったもののPKの判定は厳しいとも言えるし、エドゥアルドの足が遅れて武藤の足に入ってしまっているようにも見える。西村雄一主審はオンフィールドレビューの結果、PKと判断した。

 これに対してマスカット監督は、J1第27節のサガン鳥栖戦で、ボールが相手選手の手に当たってVARが介入したものの、ハンドの反則にならなかった事象を引き合いに出し、「もちろん判断はリスペクトしますが、このような簡単なジャッジでPKにされてしまうのは難しい」と指摘した。

 神戸との頂上対決には敗れたが、勝点差は「4」と、まだ逆転は可能だ。J1リーグは残り5節。昨季王者の意地を見せたい。
 
取材・文●金子徹(サッカーダイジェスト編集部)