米アカデミー賞7冠「エブエブ」 プロデューサー「台湾の親たちに贈るラブソング」
現在35歳のクアン監督は香港人の父と台湾人の母を持ち、米マサチューセッツ州で育った。自身の母親についてクアン監督は、ミシェル・ヨーが演じる主人公のように多才で、さまざまなことに対して情熱を注いでいると紹介。母親に「真に母親になりたいと思ったことは一度もない」と告白されたエピソードを明かし、「こんなにストレートな物言いをするなんて、まさにアジアの親だ」と笑った。
自身が映画の道を歩むことができ、賞を獲得できたのは、母親がずっと創作活動を後押ししてくれたからだとクアン監督は語る。ある年、自身が書いた物語を母親に見せたところ、母親は1年前の物語よりも出来が悪くなっていることに慌てふためき、「素晴らしい物書きがこのままでは学校に才能を殺されてしまう」とクアン監督を自宅学習させることに決めたのだという。「その時はなぜ母がこんな風にするのか分からなかったけれど、今ははっきりとその報いが得られている」と母親への感謝の思いをにじませた。
ワンプロデューサーは父親が台湾出身。「私の父も台湾人」と中国語で述べた上で、この作品は今は亡き父にささげる作品だと紹介。「この作品は台湾の親たちに贈るラブソング」だと笑顔を見せ、「これは移民の物語ではあるけれど、全世界の親たちに通じるものがある」と話した。
(林宏翰/編集:名切千絵)
