配車サービスやフードデリバリーサービスを手がけるUberが2021年11月4日に、2021年第3四半期の決算を発表しました。この発表により、ライドシェアの需要改善で税金などを控除する前の利益が初の黒字化を達成した一方で、中国への投資の失敗により純損失が前年同期比の2倍以上にふくらむなど、依然として厳しい経営状況が続いていることが浮き彫りになりました。

Uber Technologies, Inc. - Uber Announces Results for Third Quarter 2021

https://investor.uber.com/news-events/news/press-release-details/2021/Uber-Announces-Results-for-Third-Quarter-2021/default.aspx

Uber earnings Q3 2021

https://www.cnbc.com/2021/11/04/uber-earnings-q3-2021.html

Uber makes first operating profit as driver shortage eases | Reuters

https://www.reuters.com/technology/uber-posts-first-small-adjusted-profit-ridership-rises-delivery-gets-more-2021-11-04/

Uberが発表した、9月30日に終了した2021年第3四半期の決算報告の概要が以下。今期におけるグロスブッキング(運転手への支払いなどを差し引く前の取扱高)は前年同期比57%の231億ドル(約2兆6000億円)で、総売上高は72%増の48億4500万ドル(約5500億円)でした。これにより、一時的な費用などを差し引いた調整後EBITDAが800万ドル(約9億円)と、6億2500万ドル(約710億2000万円)の損失を計上した前年から大きく改善しました。



今期の好調な成長を支えたのは、ライドシェア事業や配達事業の需要改善です。発表によると、ライドシェアを含むモビリティのグロスブッキングは前年同期比67%増の99億ドル(1兆1000億円)で、デリバリーのグロスブッキングは128億ドル(約1兆4000億円)だったとのこと。

Uberのダラ・コスロシャヒCEOは、「ドライバーの成長に向けた初期の断固とした投資により、ドライバーが着実にプラットフォームに戻ってきており、消費者体験のさらなる向上につながっています。これは、モビリティが再活性化する中で特に重要なことです。モビリティの予約数はこの2カ月だけで18%増加しており、2021年のハロウィーンの週末の利用状況は2019年のレベルを上回っています」と述べました。



Uberは、新型コロナウイルスの影響でフードデリバリーサービスが急成長を遂げながらも赤字を垂れ流してきましたが、今回の決算報告により四半期ベースで初の黒字となりました。しかし、本業が堅調だった一方で、Uberが保有する中国のライドサービス・Didiの株価が大幅に下落したことなどが原因で、今期の純損失が前年同期比123%増の24億ドル(約2700億円)となるなど、同社には依然として課題も残っています。

Uberのネルソン・チャイCFOは、黒字転換について「単なる一歩であるということは承知の上ですが、会社全体の調整後EBITDAの黒字化はUberにとって重要なマイルストーンです。今期はモビリティ事業の利益率が新型コロナウイルスのパンデミック前の水準に回復しただけでなく、主力であるデリバリー事業も調整後EBITDAベースで初めて利益を出したので、デリバリー事業全体が損益分岐点に近づきました」とコメントしました。

来期の見通しについて、Uberは「グロスブッキングは250億〜260億ドル(約2兆8000億〜約2兆9000億円)、調整後EBITDAは2500万〜7500万ドル(約28億4000万〜約85億2000万円)」としています。