11月11日、警視庁は東京都迷惑防止条例違反の疑いでフジテレビ局員のA容疑者(35)を逮捕した。

【画像】A容疑者が責任者を務めていた「週刊フジテレビ批評」

「逮捕容疑は9月2日未明、西麻布の路上において自転車で追い抜きざまに歩いていた20代女性の胸を触った疑いです。自社の不祥事ということでフジが先んじて報道し、他社が追いかけました。ただ、Aは容疑を否認し、すでに釈放されています」(社会部記者)


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 08年に入局したA容疑者は情報制作局の所属。主に午前の生活情報番組などを手掛けてきたという。

「もともと技術系で入社しており、カメラ機材などにやけに詳しかった。今年1月にラスベガスで開催された世界最大級の家電見本市では、カメラを5つも身に着けて単身取材を敢行していました。関西の名門アメフト部出身で、日大アメフト部の悪質タックル問題の際には経験者として番組でコメントしていたこともあります」(フジ関係者)

 バレンタインデーには原宿の交差点で「チョコレートください!」という看板を掲げる企画を学生時代から続けていたA容疑者。自身のSNS(17年)には〈今年は仕事抜け出してやったので2時間で72個〉などと記していた。

「少し変わったヤツという評判でした。ただ、普段は生身の女性になんて興味ないという感じだったんですが……」(同前)

 むしろ、自他ともに認めるアニメ好きだった。

「深夜のバラエティー番組『アイドリング!!!』にオタクを研究しているディレクターとして出演し、曲にオタ芸の振り付けを施したり、アイドリング!!!のメンバーと一緒に踊ったりしていました。自身のSNSでもアニメやゲームに関する投稿が目立っていた。家にはアニメキャラクターの等身大の抱き枕があるそうです」(同前)

フジの番組をタブーなしで批判していく番組の責任者

 最近では、毎週土曜日早朝に放送される「週刊フジテレビ批評」の責任ディレクターを務めていた。この番組は1992年4月、当時の日枝久社長らの「テレビ局自身が制作番組を検証し、視聴者とコミュニケーションを取る場を作るべきだ」という発想のもとにスタート。テレビ局の自己検証番組では先駆け的な存在で、リニューアルを経ながら30年近く続いている。

「フジの番組を、タブーなしで忌憚なく批判していくことを標榜しています。ただ、木村花さんが自殺した『テラスハウス』を取り上げた時も“やらせ”問題に踏み込まないなど、検証とは名ばかりの回も多い。さすがに逮捕直後の11月14日の放送では、エンドクレジットからAの名が消えていました」(同前)

 フジは「社員が逮捕されたことは誠に遺憾。司法の判断を待って厳正に対処する」と回答。局員の逮捕劇も検証してみる?

(「週刊文春」編集部/週刊文春 2020年11月26日号)