額面の給与と銀行口座に振り込まれる金額の差に驚くことがあります。それは、給与から社会保険料や税金が控除されているからです。

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給与から天引きされるものは社会保険料と税金

お給料を支給されても、実際に銀行口座に振り込まれている金額が少ないと驚くことも多いのではないでしょうか。

給与から強制的に控除(天引き)されるのは、社会保険料と税金(所得税、住民税)。これらがどのように決まるか、そして月収20万円だと手取りはいくら位になるのでしょうか?

月収20万円:社会保険料は約2万8800円

給与から強制的に引かれる社会保険料は、厚生年金保険料、健康保険料、雇用保険料。そして、40歳を過ぎると介護保険料が加わります。それぞれ、報酬に保険料率をかけたものが控除額となります。

社会保険料の保険料率をそれぞれみてみましょう。いずれも、平成30年度の個人負担分を考えます(社会保険料は労使で負担しているため、会社も負担しています)。

厚生年金の保険料率は9.15%。健康保険の保険料率は加入している健康保険によって異なりますが、協会けんぽ(東京都)の場合、4.95%。雇用保険の保険料率は0.3%となっています。また、40歳以上で負担する介護保険の保険料率は0.785%。

これらを合計すると、40歳までは14.4%、40歳以上になると15.185%となります。月収20万円(40歳まで)で単純に計算すると、2万8800円ということになります(正確には、厚生年金と健康保険は4〜6月の報酬を元にした標準報酬月額から算出します)。

税金(所得税)は扶養親族なしで、3770円  

次に、税金のうちの所得税をみてみましょう。所得税はその年の所得に対して納める税金です。毎月の給与からは、源泉徴収税として天引きされ、年末に精算されます(年末調整)。この給与からの源泉徴収税は、収入と扶養親族の数によって決まります。

月収20万円で上記のように社会保険料2万8800円を支払った人の所得税(源泉徴収税)は、扶養親族が0人で3770円、1人で2140円、2人で530円となっています。

住民税は前年所得にかかる 

次に住民税をみてみましょう。住民税は前年の所得にかかってきます。ですから、新入社員のように前年所得がない人は、住民税の控除がありません

。前年も同様な所得(月収20万円、ボーナス年2カ月分で年収280万円)があったとすると、住民税の年額は扶養なしで10万6500円、扶養配偶者などがいれば7万1000円となります。

1カ月あたり、扶養なしで8875円、扶養配偶者ありで5916円となります。

月収20万円独身の手取りは15万8500円、扶養家族ありの場合は手取りが16万3000円

40歳未満、前年も同程度の所得あり、加入健康保険は協会けんぽ東京の場合は、次のように計算されます(金額の端数処理はしていません)。

▼月収20万円、扶養親族無しの場合社会保険料:2万8800円
所得税:3770円
住民税:8875円
控除合計:4万1445円

となり、手取額は15万8555円ということに。

▼月収20万円、扶養配偶者有りの場合社会保険料:2万8800円
所得税:2140円
住民税:5916円
控除合計:3万6856円

となり、手取額は16万3144円となります。

また、会社によっては、これら以外にも労働組合費や共済費などが控除される場合もあります。社員食堂の利用料、給与天引きで加入した民間の生命保険料などが天引きされることもあります。これらを引いた金額が給与の手取りとなります。

何にどれくらい引かれているかは、給与明細書などで常にチェックしておくようにしましょう。
(文:福一 由紀(マネーガイド))