“読み間違い”が定着している難読サッカー選手たち<その1>

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海外の様々な国のサッカー選手たちを日本語に翻訳することはなかなか難しい。それは100%訳すことなどできないのだから、どう呼んだっていいじゃないかという意見もある。しかし、自分が選手であったらなるべく近い発音をしてもらいたいと思うだろう。

そこで、今回は日本では“読み間違い”が定着してしまった選手たちを少しだけ紹介しよう。

シオ・ウォルコット

スペル:Theo Walcott
一般的な発音:テオ・ウォルコット

アーセナルでプレーするスピードあふれるウィンガーはテオ・ウォルコット、またはセオ・ウォルコットと日本語では表記されることが多い。

しかし、Theoはテオというよりはティオ、シオに近い。Theがザでなくジとなるのと似ている。

FORVOでの発音

イングランドの現地解説ではよりわかりやすく“シオ”と呼んでいる場面に遭遇する。日本ではこだわりの強いいくつかのブログでシオを採用している。実はかつて当サイトでもそれにならいシオ・ウォルコットとしていたのだが、一般性を考えて途中で変更した。

ピエール=エメリク・オーバメヤング

スペル:Pierre-Emerick Aubameyang
一般的な発音:ピエール=エメリク・オーバメヤン

ドルトムントで香川真司とプレーする点取り屋も実は読み間違いが定着した選手の1人だ。

彼の故郷ガボンの母国語であるフランス語では「最後の子音を読まない」というのは基礎として最初のほうに学ぶ。例えば、「Thomas」であればトマといった具合だ。しかし、こと人名に関してはその規則が破られることが多い。当サイトでは実際に即して発音を表記している。

FORVOでの発音

オーバメヤングもその1人で、最後のGはきっちりと発音する。逆に在籍するドルトムントのサポーターはオーバメヤンと呼ぶことが多く、ドイツ語では最後のGが消失して聞こえることが多い。

エイドゥル・グウズヨンセン

スペル:Eiður Guðjohnsen
一般的な発音:エイドゥル・グジョンセン

バルセロナやチェルシーでプレーしたアイスランド代表の英雄も読み間違いが定着した選手の1人だ。アイスランドはスウェーデンと同じく北欧にしては発音規則が明快でわかりやすい方なのだが、「ð」が曲者だ。単体ではズ、ゥズのような形の発音になるのでグズヨンセン、グウズヨンセンとするのがより良い。

FORVOでの発音

実は、日本語版wikipediaではすでにグズヨンセンとなっており、発音に即した名前に変更されている。

ホナウヂーニョ

スペル:Ronaldinho
一般的な発音:ロナウジーニョ

バルセロナでトリッキーな技を僕らに見せつけた天才。ブラジル人の選手はしばしばサッカー界では異なった読みで定着している。ブラジルはポルトガル語なのだが、ポルトガルで話されているソレとは違い、土着的な変更がなされている。

FORVOでの発音

「R」の発音はその顕著な例で実際にはラリルレロではなくハヒフヘホで発音される。一時期スカパー!では倉敷アナがホナウド、ヒヴァウドと発音していたことは有名な話だが、格闘技の世界ではずっと昔からアントニオ・ホドリゴ・ノゲイラのようにブラジル・ポルトガル語に即した発音が行われている。だが、サッカー界ではなかなか定着に至らず現在も混在が続いている。

Jリーグでは5,6年ほど前から細かく現地読みを追究するチームと英語読みのような発音をするチームと別れている。実際には、ブラジルでも地域によりさらに方言があり、そこがさらに難しくしている。

マーティン・ヨアンソン

スペル:Martin Jørgensen
一般的な発音:マルティン・ヨルゲンセン

ウディネーゼやフィオレンティーナでプレーした技術と万能性を兼ね添えた攻撃的MF。

デンマーク語は表記と実際に発音に聞くのとでは大きくかけ離れている言語だ。我々には大胆に略されて聞こえるからだ。

マルティン・ヨルゲンセンもその一人で、実は「Martin」は英語ぽくマーティンやマッティン、「Jørgensen」はヨアンソン、ヨアンスン、ヨーアンセンといった形の発音に聞こえる。

FORVOでの発音

全てが難しいのだが、特にデンマーク語の「R」は曲者。声帯を閉じて発音するため、日本ではミックスボイスを練習しているような人間でないと出すことすらできないのだ。


以上、5例を紹介した。こうした事例はまだまだ氷山の一角にすぎない。定期的に取り上げていくことで「異文化交流」になれば幸いである。