緊急避妊ピル…女性半数、男性3分の2「知らない」=専門団体調べ
女性の避妊や健康をサポートするウィメンズヘルスケアの専門家団体「オーキッドクラブ」(事務局・東京都目黒区)はこのほど、20−30代の女性400人、男性200人を対象に、避妊薬ピルに関する意識調査を行った。避妊失敗後72時間以内の服用で避妊できる「緊急避妊ピル(EC)」の存在を、女性の半数、男性の3分の2が知らないことが分かった。(画像はオーキッドクラブ」提供)
「緊急避妊ピルを知っていますか」の質問に対して、女性は3.8%が「使用経験がある」と回答。「内容まで知っているが使用経験なし」は22.8%、「名前は聞いたことがある」は26.8%だった。回答者の約半数に相当する46.6%は「知らない」と答えた。
男性は「内容を知っている」が16.5%、「名前は聞いたことがある」が19.0%で、おおむね3人に2人に相当する64.5%が「知らない」と答えた。
女性に対して「緊急避妊ピルを使いたい状況に直面したことがありますか」と尋ねたところ、12.3%が「ある」と回答した。緊急避妊ピルが必要とされるケースが少なからず存在することが分かった。緊急避妊ピルが日本で認可されたのは2011年とまだ日が浅いことから、「オーキッドクラブ」は、「ピル先進国である欧州連合(EU)諸国では緊急避妊ピルも浸透している」として、「今後は日本でも正しい理解が進むことで女性のからだと人生を守る手段として徐々に利用されていく」との考えを示した。
日本で1999年に販売が始まった低用量ピルについて女性に尋ねたところ「服用中」と回答した人は5.5%、「服用経験あり」は11.5%「内容は知っているが服用経験なし」が20.5%、「名前は聞いたことがある」が43.5%、「知らない」が19.0%だった。
世界的には低用量ピルを早くから認めている国も多いが、日本における発売は最も早い国に比べて40年も遅れた。「オーキッドクラブ」によると、日本では発売が遅れたことに加え、「正しい理解が進んでいないことも利用率が低い状況を生み出していると考えられる」という。
アンケートでは女性に対して「低用量ピルを服用した場合の副次的現象」についても尋ねた。間違った知識である「服用すると太る」と考えている人が34.3%、「将来、妊娠しづらくなる」と考えている人が22.8%いることが分かった。
一方で、低用量ピルの副効用と考えてよい「月経量が少なくなる」と思う人は38.0%、「肌がきれいになる」は22.5%であり、正しい知識の普及が進んでいないことも分かった。
「オーキッドクラブ」は、日本ではまだ服用者が少ない低用量ピルについて「飲み忘れのない理想的な服用の場合、妊娠する確率は0.3%」、「日本で一般的な避妊法のコンドーム(2%−15%)よりも、確実な避妊効果が期待できる」、「避妊だけでなく、月経などに対する副効用もある」、「服用者の満足度や服薬継続希望は約95%というデータもある」などとして、一層の理解を求めている。
さらに、避妊に失敗した後に緊急手段として用いる「緊急避妊ピル(EC)」についても、「低用量ピルなどで確実な避妊をし、使わないことが理想ではありますが、いざという時、女性が望まない妊娠から自分の身を守る方法として知っておいてほしい手段」と呼びかけている。(編集担当:中山基夫)
