安全な「おむつ」求めて香港に殺到

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仏国際放送局ラジオ・フランス・アンテルナショナル(RFI)中国語版は23日、中国で「毒紙おむつ」騒動が起き、消費者らは「安全な商品」を求めて香港に押し寄せていると報じた。

事の発端は、中国メディアの経済参考報による報道。一部の乳幼児用紙おむつを使用している消費者から皮膚に異常が現れ、使用を中止すると症状が改善したとの声が寄せられた といい、複数の製品について専門検査機関に検査を依頼したところ、米国ブランドの「ハギーズ(Huggies)」、中国ブランドの「碧芭宝貝(BIBAbebe)」、「Babycare」の製品から有毒物質であるホルムアミドが検出されたという。

この報道が掲載された翌日、中国製紙学会衛生用品専門委員会は声明を発表し、報道について「検査基準やデータ開示、因果関係の立証などに明らかな問題がある」と指摘した上で、市場で販売されている製品の安全性は管理可能な範囲にあると主張した。また、名指しされた3ブランドも21日、「第三者機関による検査の結果、製品からホルムアミドは検出されなかった」とそれぞれ説明した。このうち、「Babycare」は一部のセルフメディアが虚偽情報を流布したとして、公安機関に被害届を提出したことを明らかにした。

一方、この問題を報じた記者の王文志(ワン・ウェンジー)氏は、こうした声明が発表された後もSNS・微博(ウェイボー)で反論を続けている。同氏は、ブランド側が独自に選んだサンプルや特別仕様のサンプルを検査に提出した可能性があると指摘し、自身の報道についてネット上で指摘されている「データ捏造(ねつぞう)」などの問題は存在しないと強調した。さらに、「子どもたちの体内から検出されたホルムアミドはどこから来たのか」こそが本来問われるべき問題だとして、国家レベルの調査チームを設置し、独立した再検証を行うよう求めた。

22日、中国国家市場監督管理総局の主導の下、工業情報化部、国家衛生健康委員会、国家疾病予防管理局の4部門が合同調査チームを設置し、事実関係の確認に乗り出した。調査結果は適切な時期に公表するとしているが、具体的な時期は明らかにされていない。

報道で名指しされた3ブランドはいずれも「潔白」を主張したが、商品の売り上げは急落している。中国メディアがECプラットフォームのデータを基に伝えたところによると、最も大きな打撃を受けた「碧芭宝貝」は公式旗艦店の1日当たりの売上高が通常時の約4%にまで落ち込んだ。「ハギーズ」は約10%に、「Babycare」も約20%程度に低下しているという。

中国の消費者らは他ブランドに乗り換えたり、香港まで買い出しに向かっている。SNS上の投稿によると、中国本土に近い香港の街では週末に紙おむつ製品が一時品薄状態となった。あるドラッグストアチェーンでは香港の地元民が購入できるようにするため、1人当たり2〜4パックの購入制限を設けたという。ただ、ネット通販などでは主要ブランドの紙おむつはいずれも十分な在庫があるようで、香港全域に及ぶ品薄には発展していないとのこと。

記事は、2008年に中国で粉ミルクに有害物質のメラミンが混入し、多数の乳幼児が腎臓結石などの健康被害を受けた事件に言及。当時は本土の粉ミルクを敬遠するようになった中国の消費者が大挙して香港に押し寄せ、粉ミルクを買い占めたことで香港全域で品薄になり、13年には香港政府によって「粉ミルク持ち出し制限令」が発令されるに至ったと伝えている。(翻訳・編集/北田)