中華包丁

写真拡大

香港ニュースポータルサイトの香港01は14日、「中華包丁が欧米で人気に」とする記事を掲載した。

記事はまず、中年男性がショート動画プラットフォームで最も好んで見ているのは若い女性のダンスではなく「Forged in Fire」というナイフ鍛治競技番組で、関連する動画が75億回も再生されているとし、中年男性がこうした競技の観戦を好むのは、リラックスやストレス解消のほかに、高度な職人技への憧れや興味、激しい競争で勝利するスリル、そして根深い殺戮欲が大きな理由だと伝えた。

そして、中国の包丁生産量は世界一で、その数は億単位に上り、広東省だけでも世界の包丁生産量の40%超を占め、中国製の包丁が世界中で使われていると言っても過言ではないと伝えた。

記事によると、西洋の包丁はシェフナイフ、パン切り包丁、皮むき包丁、スライス包丁、スパチュラ、カービングナイフ、ステーキナイフなどそれぞれ特定の用途に合わせて設計されている。それに対し、中国の包丁はスライス、みじん切り、たたきつぶし、削り取りなどあらゆる作業を1本でこなすことができる。

中国版インスタグラムとも呼ばれる小紅書(レッドノート)における中国料理と西洋料理の対決ムーブメントにより、多くの外国人が本格的な中国料理の作り方を学ぶだけでなく、安価でありながら多用途な中華包丁の魅力に気づき、通販サイトでは売り上げが急増した。米国のアマゾンでは広東省の「十八子作」ブランドの中華包丁が1500件を超えるレビューを獲得し、総合評価は4.6と非常に高く、過去1カ月で200本超も売れた。

興味深いことに、中国から輸出される包丁の大部分が、広東省のあまり知られていない地域である陽江市で生産されている。清や中華民国の時代にはすでに大小さまざまな製造工房がひしめき合い、「陽江小刀」は当時から有名だった。今も1500社を超える刃物メーカーが存在し、全国の総数の半分以上を占めている。市内には鉄鋼、プラスチック、木材などの原材料の供給業者、金型や加工設備の製造業者、さらには世界中でビジネスチャンスを探している貿易業者まであらゆる企業が集っている。

陽江の台頭は、まさに中国の製造業が汗水垂らして知恵を身につけて成長してきた歴史そのもので、生産能力においてはトップの地位を確立したが、高級ブランドは依然としてドイツや日本などに独占されている。「世界の工場」となった中国が、「ブランド帝国」となるにはまだ長い道のりがある。ドイツ製や日本製も同様に「粗製乱造」から「精工細作」へと変貌を遂げてきた。中華包丁には、製品とブランドの向上だけでなく、そのストーリーを世界に効果的に伝えることが求められる。(翻訳・編集/柳川)