《訓練にもなかった“窓からひさしに逃げる”音楽教師の機転に称賛》北区・小学校火災で火元間近にいた5年生は「死ぬかと思った」顔は煤だらけ、ハンカチは真っ黒に
6月19日午前11時ごろ、東京都北区の区立滝野川第三小学校から火が出て、児童ら11人がケガをした。約3時間後に鎮火されたが、200平方メートルほどが焼けたという。校舎4階の音楽準備室が火元とみられ、詳しい出火原因については調査が進められているが、未使用のストーブから発火した可能性があるとも報じられている。【前後編の後編。前編から読む】
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音楽準備室とつながる音楽室では、出火当時、まさに5年生の授業が行われており、彼らは急きょ4階の窓から外のひさしに避難することになった。音楽の授業の最中に火事に見舞われた友人から話を聞いたという少年が、母親に付き添われながら、自ら取材に応えた。
「僕も含めみんな廊下から逃げたけど、音楽の授業だったクラスは窓から逃げた。そのクラスの友達ともあとで会えましたが、ケガはしてなかったけど、顔中が煤だらけで、ハンカチも裏側が真っ黒になっていて。"相当ひどかったんだな"と思った。
別の友達は、焼けたコードがギリギリまで迫ってきたらしくて、『死ぬかと思った』って(言っていた)。友達には『よく無事だったね』って声をかけて、公園の自販機でペットボトルの麦茶を買って、走って届けました」
少年によると、これまでの避難訓練で"ひさしに逃げる"手段について聞いたことはなかったという。
少年の母親は、「火元の音楽準備室に阻まれて、音楽室にいた生徒たちは廊下から避難できなかった。それで音楽の女性の先生が"窓から出よう"と決めたみたいです」と説明する。教師のとっさの機転、そして急な指示に従った生徒たちを以下のように称賛した。
「ひさしに気づいたのが、まずすごい。避難訓練の通りじゃなくても、ちゃんと生き残る方法を考えてくださってよかった。ひさしに逃げた子供たちも怖かったはずなのに、パニックにならずにみんなで大人しく救助を待って、よく頑張ったと思います」(少年の母親)
少年は、「お母さんと会ったときは、めっちゃ安心しました」と語る。一方の母親は、「見たところケガがなくて安心したのと同時に、どうやってケアしたらいいんだろうとも感じました」と息子と再会したときの心情を振り返った。
命に別状がなくとも、学校生活が脅かされ、生徒たちがショックを受けたことは間違いない。出火原因を特定するとともに、子供たちの心身のケアにも注力してほしい。
