新聞紙とガムテープで醸す神秘感……畳に佇む坐像に「脳を焼かれました」
多くの家庭で、おそらく毎日のように消費される新聞紙とガムテープ。
どんな人にとってもきっと身近な材料を使って制作された、約2メートルの立体作品が「凄い存在感」「完全に脳を焼かれました」と注目を集めています。
絵や音楽など幅広いジャンルで表現活動を行うアーティスト「飯山太陽」さんが、このほどXに投稿したのは、畳の部屋に佇む、神秘的な雰囲気の立体作品。

台座に片膝を立て、もう片方の膝を前方に投げ出した、脱力感のある姿勢は水月観音がとっている「遊戯坐(ゆげざ)」と呼ばれる座り方をモチーフにしているそう。

もともとお寺や仏像が好きだという飯山さん。「座っている姿がなんとも凛々しく、一番心を惹かれた」という理由で水月観音をモチーフに選んだといいます。
像自体はオリジナルで、丸くて大きな目が特徴的な「遮光器土偶」がモチーフ。全体的には人間的な姿をしていますが、衣服や頭部のアイテムには「遮光器土偶」の趣を感じさせます。
ただ土偶をスタイリッシュにしたのではなく、縄文人が土偶を生み出した背景に思いを馳せ「縄文人が当時『なにか』を見た、その景色を想像して制作」したものだそう。
「不観測」と名付けられたこの立体作品はXで注目を集め、コメント欄や引用欄には「凄い存在感」「完全に脳を焼かれました」「意味わからん!(凄過ぎて)」といった声が相次ぎました。
インパクト抜群な造形もさることながら、この作品を特徴づけるもう一つの要素が材料。遠目から見ると木彫りかと錯覚しますが、メインの材料は新聞紙とガムテープ(布テープ)です。

トルソー用の棒に発泡スチロールをつけて大まかに形を作ったあと、新聞紙とガムテープで肉付けをしていくそう。ガムテープならではの質感と光沢が、木彫りに見えつつも、木には決してない味わいをだしています。


新聞紙とガムテープを材料として選んだのは「手軽さがあり親しみがある」というのが理由の1つ。
そしてそれとは別に「削って形を作るより、増やして形を作る方が好きだった」と飯山さんは話します。そのため、肉付けがしやすい素材を選んだとのこと。「素材の増減」という観点で作品の方向性が決まることがある、ということに驚かされます。
幼い頃からものづくりが好きで、一人遊びの延長としてアート活動をしている飯山さん。「今自分が楽しいか?」「ワクワクしているか?」を大切に、作品作りを続けているそうです。
今回の作品「不観測」は、投稿段階での完成度が約50%。8月13日から26日にかけて栃木県茂木町で開催する個展での展示を目指し、現在制作中とのことです。
<記事化協力>
飯山太陽 さん(@TA8f3xjyCUsKAO5)
(ヨシクラミク)
