観光客に麦畑を踏み荒らされた村民が怒り、フォトスポットの一本木を切る―中国
中国・陝西省西安市長安区の麦畑に立つ「一本木」が村民によって切られたことが物議を醸している。中国メディアの大象新聞が10日に伝えた。
記事によると、この一本木は「孤独の木」と呼ばれ、麦畑が広がる中で1本だけ立っている珍しい光景から、多くの人が写真撮影に来るフォトスポットになっていた。しかし、訪れる観光客が繰り返し麦畑を踏み荒らしたため、怒った村民が枝の先を切り落としたという。
この「孤独の木」が話題になったのは今年5月中旬頃。当初は写真撮影に訪れる人々が麦畑に被害を与えることはなかった。一部の観光客がごみを置いて帰るため、村は清掃員の人件費として追加予算を計上した。木は道路脇に生えているため、観光客から料金を徴収することはできなかったという。
しかし、ショート動画などを通じて注目されるにつれ、写真を撮るために訪れる人が急増。その結果、1本の「通路」ができるほどに麦畑の一部が踏み固められてしまった。麦畑を管理する村民は村の委員会に被害を訴えたが、「居住区から離れているので誰かを常駐させて監視するのは難しい」と言われた。
村民は、ロープと布袋を使って麦畑の周囲に囲いを設置し、観光客の立ち入りを防ごうとした。しかし、しばらくしてから再び現場を訪れると、囲いは跡形もなくなり、麦畑は踏み荒らされていた。そこで村民は木を切るという強硬手段に出たという。
村の委員会は村民の責任を追及するつもりはないとし、「彼女はすでに麦畑を踏み荒らされるという損失を受けている。これ以上、追及することはない。この木も来年の春には再び枝葉を茂らせるでしょう」と語った。
ところが、意外にも枝を切られてから「孤独の木」を見に来る観光客がさらに増えた。付近ではたばこの吸い殻がポイ捨てされることもあるといい、麦畑に引火することを心配する声も出ている。村の委員会は人員を派遣して巡回し、警戒を強化しているという。(翻訳・編集/北田)
