@AUTOCAR

写真拡大 (全5枚)

スープラも積んだBMWの直6は407psへ

英国の伝統ブランド、モーガンの最新モデルとなるスーパースポーツに、400が追加された。その名の通り、最高出力は400馬力オーバー。同社の量産車では歴代最強となり、パワーウエイトレシオは1t当たり349psに達する。

【画像】2割増強で得た圧倒的速さ スーパースポーツ 400 プラスフォーにシックス スーパー3も 全151枚

スーパースポーツの進化版という位置付けで、生産数に限定はナシ。英国価格は13万5558ポンド(約2847万円)からと、かなりの金額ではあるが。


モーガン・スーパースポーツ 400(英国仕様)

エンジンは、通常のスーパースポーツと同じく、BMW由来の3.0L直列6気筒ターボ。最高出力は339psから407psへ、68psも上昇している。細かいことだが、型式は標準ではB58B30M1型だが、B58B30O1型へ変更されてもいる。

これは、トヨタ・スープラも採用したユニットと基本的に同じ。BMWの関連企業、FEV社の協力を得て、モーガン仕様としてチューニングを受けている。小規模メーカーへのエンジン供給は利益になりにくいはずだが、それを快諾しているのがBMWらしい。

アルミ削り出しのMT風シフトノブ

この増強を受け止めるため、冷却性能も通常のスーパースポーツとは異なる。フロントグリルのデザインが改められ、従来より10%多い空気がラジエターへ導かれるという。

スロットル制御は、モーガン独自のマッピングを採用。排気系では、触媒コンバーターをハイフロー仕様へ置換し、中間のマフラーも削除され、排気ロスを減らしている。


モーガン・スーパースポーツ 400(英国仕様)

トランスミッションは、ZF社製の8速オートマティック。定番のペアといえるが、オプションでアルミ削り出しのMT風シフトノブを選べるのがポイント。BMW水準の、耐久性と安全性を満たしたアイテムだとか。

全体的なスタイリングは、通常のスーパースポーツに準じる。ルーフとサイドウインドウは取り外せるが、簡単にできるわけではない。

トラッドでエレガントなコクピット

コクピットは、小ぶりなシートが2脚並んだ、タイトな空間。センターコンソールは幅が狭く、体格が良い大人が並ぶと肘が触れ合うほど。

ドアパネルやダッシュボードの上部、ステアリングホイールは、アルカンターラで仕立てることが可能。握りやすいシフトノブが、違和感なく調和している。


モーガン・スーパースポーツ 400(英国仕様)

内装の造形はシンプルだが、トラッドでエレガント。スーパースポーツのために成形された、ボタンや多機能なダイヤルが整然と並ぶ。スマートフォンの充電パッドは、比較的高い位置にあり、目線を少し落とせばグーグルマップを確認できる。

ステアリングコラムには、BMW由来のレバーとパドル。人間工学に配慮されたデザインだと、実感できる。製造品質の精度では、価格が近いポルシェ911に届かないかもしれないが、職人による手仕事を感じられて好ましい。

ボンネットやフェンダーが見える劇場的な眺め

シートは低いポジションに据えられ、座り心地は快適。フロントガラスの付け根に小ぶりなワイパーが3本揃い、その先に優雅なボンネットが伸びる。フロントフェンダーやヘッドライトも視界に入り、その眺めは劇場的だ。

運転姿勢は極めて自然。真っすぐ伸ばせる左足は、センタートンネルの側面で休められる。コクピットはリアアクスルへ近く、ドアミラーにリアフェンダーが映り込む後方視界も良好。ハードトップを被せていても、開放感は近年のモデルでは屈指だろう。


モーガン・スーパースポーツ 400(英国仕様)

グローブボックスは、小さいものの使える大きさ。シート後方にも、ちょっとしたカバンを隠せる空間があり、荷室も想像より広い。

スーパースポーツは、より日常的に乗れるモーガンだと同社上層部は考えているはずで、それは体現されている。週末用の4台目の愛車から、2台目の愛車へ。だが、特別なオーラを放つことは従来どおり。こんな成り立ちのクルマは、そもそも貴重だ。

気になる走りの印象とスペックは、モーガン・スーパースポーツ 400(2)にて。